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「オトナプリキュア」の商標出願を見てみよう!-iPTimes.-

(この記事は、2023年5月25日に作成したものです。)

こんな方に向けた記事です。
☆アニメ好きな方へ
☆面白い商標出願に興味がある方へ

本記事のここがポイント!!

突然ですが「オトナプリキュア」って聞いたことありますか?私はプリキュアは知っていますが「オトナ」ってどういうこと?と思いました。
今回はこの先日出願されたこの商標について詳しく見ていきましょう。

どんな出願?

今回出願されたのはこちらです。

商標速報botより

こちらのTwitterアカウントは、最近出願された商標を呟いて教えてくれるアカウントです。

今回出願された商標の出願人は「東映アニメーション株式会社」です。「オトナプリキュア」について、東映さんの2023年03月14日付のプレスリリースに説明がありましたよ!

なお、この商標はプレスリリースより2週間近く前の3月3日に出願されています。

出願がひな祭り(3月3日)、プレスリリースがホワイトデー(3月14日)ってなんだか素敵ですね!

リリースによれば、2023年に「プリキュア」シリーズの20周年を迎えること記念して新たな作品を制作しているとのことです。これまでのシリーズは子供をターゲットにした作品でしたが、子供時代に「プリキュア」にハマり、今、大人になった当時のファンに向けた作品を制作しているそうです。

そしてそのうちのひとつが今回の出願にもある「キボウノチカラ~オトナプリキュア‘23~」です。これは2007年2月~2009年1月まで放送されたシリーズ4、5作目に登場するキャラクターたちが成長した姿を描いたものとなっています。2023年10月から放送予定らしいですよ!

出願区分は?

今回の「オトナプリキュア」商標(出願第2023-22602号)の出願区分と指定商品・指定役務は、第9類(スマートフォン,家庭用テレビゲーム機用プログラムなど)、第16類(事務用又は家庭用ののり及び接着剤など)、第18類(皮革,かばん類など)第25類(被服など)、第28類(おもちゃなど)、第41類(電子出版物の提供,書籍の制作,映画の上映・制作又は配給,放送番組の制作など)です。

出願区分はこの商標の出願人が、どんな商品やサービスでこのネーミング等を使いたくて出願したのかを知る手掛かりとなります。

選択された指定商品からは文具や服飾雑貨など、色んなグッズ展開が予想されます。こちらも楽しみですね!

他のプリキュア出願も見てみよう!

ところで、20周年を迎えるプリキュアですが、これまでにどんな商標が出願されてきたのか気になりませんか?

特許庁の検索サイトJ-platpatから「プリキュア」と入力して検索してみました。するといくつか関連する商標を見つけることができましたよ!そのひとつを紹介いたします。

登録商標第4786734号広報より

この商標は2003年10月に出願され、翌年7月に登録となっています。最初のプリキュアは2004年2月に放送開始されていますので、その前に出願したということでしょう。その時のロゴですね。

当時は2人だったんですよね。懐かしいと感じる方も多いのではないでしょうか。

出願区分には(その全てをここで紹介するのは割愛しますが)、全部で23区分も選ばれていました。あらゆるグッズ等の商品に使用することが想定されていたものと考えられます。

こちらの商標がどのような経過を辿って登録になったのか調べるために、J-platpatで「経過情報」を見てみました。すると、拒絶理由通知書を一度受け取っており、それに反論する意見書等を提出した後に登録されていたことがわかりました。なお、拒絶された理由までは掲載されていませんでした。

「プリキュア」は一発登録ではなかったんですね。驚きました!

また、「東映アニメーション」さん以外からも「プリキュア」という言葉は出願されているのかな等、さらに調べを進めてみました。出されていましたよ、「プリキュア」関連出願!

登録商標第6260508号公報より

こちらは神戸にある「アクアケミカル株式会社」と「アルファーテック株式会社」による共同出願です。登録公報の読み方(呼称)の欄には「プリキュアハーバリアム」や「プレキュアハーバリウム」などと書いてありました。

アルファテックさんのウェブサイトより

これですね。ジェルネイルを固めるのと同じ要領でハーバリウム液を固めるようです。液を固める事ができればハーバリウムで出来ることの幅も広がりそうですね!

ちなみにプリキュア、とありますが東映アニメーションの「プリキュア」とは特に関連はないようです。

こちらの「PRECURE HERBARIUM」商標についても経過情報の欄をみてみると、「早期審査に関する事情説明書」が提出されていたことが分かりました。

商標出願では特許と同じく、条件を満たせば審査や審理を通常より早く実施してもらう(早期審査)ことができます。詳しくはこちらの記事で解説しています。

早期審査をしてもらうために特許庁に支払う費用は無料ですので「はやく登録されるか結果を知りたい」場合などにオススメの制度です。

しかし特許事務所に早期審査のための手続きを依頼する場合は、その事務所ごとに支払う費用がかかってくる可能性があります。

こちらの「PRECURE HERBARIUM」商標は早期審査をしてもらったことにより、出願が2020年2月21日、そして同年6月17日に登録となっています。

出願から4ヶ月足らずでの登録、早いですね!

一方、先程紹介した「ふたりはプリキュア」のロゴは2003年10月に出願され、翌年7月に登録されたと紹介しましたね。つまり出願から登録までに9ヶ月くらいかかっています。

審査のスピードは拒絶理由通知が出されるか否かや、審査官のそのときの忙しさなどにもよると思われます。そのため一概には言えませんが、出願から4ヶ月足らずでの登録はなかなか早いと言えるでしょう。

まとめ

今回紹介した商標は出願されたばかりで、その登録の可否についての審査はまだ始まっていないようです。

今後、この出願が登録になったかどうか知りたい方はJ-platpatをこまめにチェックしてみると良いかもしれません。

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