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芥川賞関連の商標はどうなっている?-iP Times.-

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(この記事は、2022年6月20日に商標専門弁理士が作成したものです。)

こんな方に向けた記事です。
☆本好きの方へ
☆芥川賞関連の商標登録が気になる方へ

本記事のここがポイント!!

芥川賞等の候補作が発表されたとのこと!そうだ、登録商標を調べてみなきゃ!

芥川賞関連の商標登録を調べてみた!

芥川賞の候補作が発表されたとのこと。

私も本好きですので、候補作は今度読んでみたいです!

(引用記事:芥川賞・直木賞の候補作発表 芥川賞は創設以来初の候補作すべて女性作家に|https://news.yahoo.co.jp/articles/1583e235eab194b7b5b647818a18ab8a15a75ec2)

さて、そんな中で、ふと「芥川賞」ってしっかり商標登録されているか?という、商標弁理士としてのおせっかい心が発生しましたので、記事にしてみました!

結論から言いますと、

商標「芥川賞」はしっかり商標登録されております。

ただ、「芥川龍之介賞」という商標も同じく商標登録されております。

(引用:商標登録第5654309号|https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1800/TR/JP-2017-164560/F0216C066CA1CD043A90B263362BAD5EBC2D02A1C3F26B529100FBB4F359C8C9/40/ja|特許庁データベース J-platpat)

(引用:商標登録第5654310号|特許庁データベース J-platpat

はて、なぜ2種類も登録されているのだろうと思った私ですが、実は、

賞の正式名称は芥川龍之介賞のようです!

恥ずかしながら、今まで知りませんでした。

賞の名前というのは、商品や対価を得るようなサービスではないために、商標登録をしていないという場合も実際あります。

しかしながら、賞の名前についても使用されればされるほど権威性を獲得できるもので、他人に真似されたくない名前であることは間違いない事実です。

であれば、商標の基本理念である業務上の信用が化体(かたい)する対象であるため、しっかりと商標登録を検討すべきですね。

きっと、これら芥川龍之介賞受賞作は飛ぶように売れることになるんでしょうねー。

芥川関連の文学作品は商標登録できる?

言わずもがな、芥川龍之介は多数の文学作品を生み出した小説家です。

突然ですが、みなさん!

芥川が残した作品のタイトル名って、全く関係のない第三者が商標登録できるかお考えになったことはございますでしょうか?

まあ、普通はないですよね。

こちらについては、以下記事で詳細に記載をしております。

(引用記事:iP Times|文化的な価値の高い本のタイトル。他人が登録できる?|)

この疑問について結論から言うと、

著名な文学作品であればあるほど商標登録は難しいこととなります。根拠条文は、商標法4条1項7号です。

著名な文学作品となるとやはり特別な保護を図るべきというのはみなさんうっすら想像されるかなと思います。

そこで、公序良俗と言う概念を用いて、他人がそのタイトル名を商標登録することは倫理的に不適切であると特許庁は考えております。

実際に、特別な文化的な価値があるものとして、「小説」が明記されており、剽窃は許さない旨示しておりますね。

このように商標登録に際し、道徳的に適切ではないとの理由により、登録不可と判断される可能性もありますので、ご注意ください。

商標川柳・今日の一句

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