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就職や転職に有利?企業も注目の知的財産管理技能検定を紹介します。

 「知的財産管理技能検定ってなにを勉強するの?」

知的財産管理技能検定に合格すると、知的財産管理技能士になることができます。

では、「知的財産」という言葉をご存知でしょうか?

特許のような技術だけではなく、漫画や映画などの著作物も知的財産と呼ばれます。

このような知的財産は適切に保護され、有効に活用されなければいけません。

知的財産管理技能士は「知的財産の管理・活用」ができることを証明する資格です。

「就職や転職に有利になるの?」
「なにかメリットあるの?」

この記事では、そんな知的財産管理技能検定を詳しく解説します。

知的財産管理技能検定は意味ない?取る必要性は?

そもそも「知的財産管理技能検定」とは

知的財産管理技能検定をひとことでいうと、「知的財産の管理・活用ができることを証明する資格」です。

本検定に合格することで、国家資格でもある知的財産管理技能士になることができます。

等級は1級〜3級まであり、その概要は以下のとおり。

等級概要
1級特許専門業務
コンテンツ専門業務
ブランド専門業務
2級管理業務
3級管理業務

知的財産のマネジメント能力を、体系的に習得できる資格として注目されています。

こんな人は受検しよう

知的財産は身近に溢れています。だからこそ受けてほしいのが知的財産管理技能検定です。

対象になるのは、例えばこんな人。

対象になる人関わっている知的財産
企業の知財部・開発部に配属になった特許法・実用新案法・意匠法
SNSで動画や画像をアップしたい著作権法
起業したい商標法
農業で収穫物を売りたい種苗法
特許について興味がある特許法・実用新案法・意匠法

意外と対象になる方が多いことに驚くと思います。

決して他人事ではない知的財産。

特に著作権などは知らないうちに侵害してしまう可能性もあります。正しい知識を持つことでトラブルを回避しましょう。

知的財産管理技能検定を取得するメリット&使えるシーン

資格を取る際は、やはり就職や転職に有利になるのかが気になりますよね。

トラブルを回避できる

「ネットで拾った画像を自分のブログに使ってみた」

「映画やアニメのお気に入りシーンを録画して、動画配信をした」

これらの行為は「著作権違反」といわれ、知的財産のトラブルの中でも急増しています。場合によっては罰金の支払いや懲役刑が求められることもありえる問題です。

近年、誰でも気軽にSNSなどで情報を配信できるようになったことが原因のひとつ。

これらのトラブルは、知っていれば回避できるものばかりです。本検定で体系的に学習することをおすすめします。

仕事の幅が広がる

知的財産のマネジメント能力を求める企業は年々、増えています。

企業の知財部や開発部、そして法務部などに十分アピールできる資格です。

そして、その活動の場は、企業の知財部や開発部だけに留まりません。

著作権を扱う、映画制作会社や出版社。意匠権を扱う、アパレルメーカーやデザイン会社。特許事務所で実務経験を積んで、弁理士に挑戦する方もいます。

「仕事の幅」=「自身の可能性」を広げてみてはいかがでしょうか

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知財部必見!?特許に関する資格をまとめて解説!

弁理士へのステップアップ

弁理士へステップアップを目指す方が多いのが、この資格の特徴のひとつ。

弁理士への近道は、実務で実際の弁理士業務に触れることです。

そして、その弁理士業務に深く関わりのある職場は、企業の知財部と特許事務所。

本検定の資格保持者は、この2つの職場から非常に重宝されます。就職や転職のときにも、十分なアピールができるでしょう。

知的財産管理技能検定は、弁理士資格への大きな足がかりになります。

このことから、本検定は就職や転職にも有利になる資格といえるでしょう。

ほかの資格との違いは?

弁理士資格

知財といえば、弁理士です。

2つの資格をひとことでいうと、知的財産管理技能士は「知財のマネジメント」、弁理士は「知財の法律関係」に特化した資格になります。

また弁理士には独占業務があり、その内容は「知財の手続きを代理で行うこと」。

弁理士にしかできない独占業務があるため、独立開業を目指す方が多いのも特徴です。主な活動の場は特許事務所になります。

ビジネス著作権検定

ビジネス著作権検定は、著作権に特化した民間資格です。

本検定では、著作権の基礎知識や関連法令、過去の判例などから幅広い分野の知識が問われます。

近年では、SNSなどの普及に伴い、著作権に関わるトラブルが増えてきました。

本検定で得た知識は、身近なトラブルを回避するのにも役立ちます。

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知的財産管理技能検定の概要

本検定は2004年に民間資格として始まり、2008年に国家資格に移行しました。

知的財産の管理・活用ができる人材育成を、国が推し進めた表れといえるでしょう。

本検定の3級は知財管理の基礎が網羅されています。

これから知的財産のことを学びたい方は、まずは3級の取得から始めてみましょう。

参考:国家試験 知的財産管理技能検定

受検資格

本検定の1級、2級には下記のような受検資格が定められています。ちなみに3級は誰でも受検が可能です。

等級受検資格
1級・4年以上の実務経験がある
・2級技能検定の合格者で、1年以上の実務経験がある
・3級技能検定の合格者で、2年以上の実務経験がある
・大学または大学院において検定職種に関する科目を10単位以上習得し、かつ1年以上の実務経験がある
・ビジネス著作権検定上級の合格者で、1年以上の実務経験がある
2級・2年以上の実務経験がある
・3級技能検定の合格者
・大学または大学院において検定職種に関する科目を10単位以上習得している
・ビジネス著作権検定上級の合格者
3級・知的財産に関する業務に従事している者または従事しようとしている者

開催時期

本検定は年に3回の実施。(3月、7月、11月)

2級、3級はそれぞれ同日に学科と実技が開催。場所も全国各地で実施されます。

1級だけは専門分野が3つに分かれるため、下記のような日程になります。

知的財産管理技能検定1級3月7月11月
特許専門業務実技学科
コンテンツ専門業務学科実技
ブランド専門業務学科実技

なお開催場所は、学科は全国各地、実技は東京のみです。

試験方式・受験料

試験には学科と実技があります。それぞれの試験方式を紹介します。

学科試験はどの級もマークシート方式です、実技試験は、2級3級が記述方式、1級のみ記述方式口頭試問方式です。

受検料は下記のとおりです。

等級学科実技
1級8,900円23,000円
2級7,500円7,500円
3級5,500円5,500円

合格基準・合格率

本検定は2級、3級は取得しやすい難易度になっています。

等級合格基準合格率
1級学科 80%以上
実技 60%以上
約8%
2級学科・実技 80%以上約40%
3級学科・実技 70%以上約70%

試験免除制度もある

本検定には試験免除制度もあります。

下記の方が対象。

  • 知的財産管理技能士1級
  • 本検定の一部合格者
  • 学校教育法による大学院において検定職種に関する課程を終了した方

持っている資格や合格状況によって、どの科目が免除されるかは微妙に変わります。対象者に当てはまり、かつ試験免除制度を使う予定の人は、公式HPをよく確認しておきましょう。

1級について詳しく知る>>>
2級について詳しく知る>>>
3級について詳しく知る>>>

よくある質問

知的財産管理技能検定にまつわる、よくある疑問を解説します。

Q1.学科試験と実技試験はどう違う?一度に両方受けないとダメか

気になる試験内容ですが、試験には学科と実技があります。

実技と聞くと、つい「何をやるの?」と警戒してしまいますが、簡単にいうと「事例問題」なので安心してください。

一方、学科は知的財産の法律的知識を問われます。解答群の中から正解を選んで、マークシートに書き込んでいきます。

いずれも問題文が長文になるケースが多いので、これまでの過去問で問題の出題パターンに慣れておきましょう。

試験概要は下記のとおりです。

試験内容方式問題数制限時間

1級
学科:マークシート方式(4肢択一式)
実技:記述方式口頭試問
45問
5問
100分
約30分
2級学科:マークシート方式(4肢択一式)
実技:記述方式(事例問題)
40問
40問
60分
60分
3級学科:マークシート方式(3肢択一式)
実技:記述方式(事例問題)
30問
30問
45分
45分

2級、3級は学科と実技を別々に受験することも可能です。

同時に受検する場合は、同じ会場で午前と午後に分かれて実施されます。

ですが、開催は年に3回。

出題される範囲は基本的に同じなので、同時に受検するのをおすすめします。

また1級の実技は、1級学科の合格者のみが受検資格を持つことになります。まずは、学科の合格を目指しましょう。

Q2.合格するために、勉強時間はどれくらい必要?

受験前の実務経験レベルにもよりますが、3級は約40〜50時間、2級は約50〜100時間、1級は400時間以上が目安となります。

本検定の勉強方法は、過去問を繰り返し解き、問題意図を理解することが重要です。

長期的な学習計画を立てることで独学でも十分に合格を狙えます。

Q3.傾斜配点や得点調整があるって本当?

公式サイトからは正確な情報が発表されていないので、推測になりますが、得点調整は行われる場合があります。

合格基準は『満点の80%以上』という表記になっています。

過去の受験者からの声にも、「30問/40問(75%)で落ちたと思ったら、68/80(85%)で合格していた」というものがありました。

おそらく、合格率が著しく落ち込まないための調整代になっていると考えられます。

自己採点で80%を下回っていた場合でも、ギリギリラインの方は諦めずに結果を待ちましょう

Q4.どんな服装で会場に行けばいい?

服装は私服で問題ありません

私が試験会場で見た限りでは、ラフな服装の方もいました。

ただ受検者の方は、年齢層も職種もバラバラです。真剣に試験に臨む方たちが、不快を感じてしまうような服装は避けましょう。

知的財産管理技能検定で学ぶこと

知的財産を守るための権利が「知的財産権」です。この検定では、知的財産を守るための権利「知的財産権」の知識が問われます。ほかにも、民法や独占禁止法、条約など、幅広い分野から出題されます。

ここでは、各項目について簡単に解説します。

特許法・実用新案法

「特許」と聞くと誰しも一度は聞いたことがあるでしょう。

特許法は万有引力や慣性の法則といった、自然法則を利用した発明を守るための法律です。

一方、実用新案法の保護対象は「物品の形状、構造又は組み合わせに係る考案」です。特許法と違い、高度性をともなう必要がありません。

ここで大事なポイントをひとつ。

特許法の最終的な目的は、発明の保護ではなく、「産業の発達に寄与すること」です。

意匠法

意匠法の保護対象は意匠、簡単にいうとデザインです。

意匠とは、「物品の形状、模様若しくは色彩又はこれらの結合であって、視覚と通じて美感を起こさせるもの」。

該当しないものには、「不動産」や「個体以外のもの」などがあります。

そして意匠法の目的も特許法と同じく、「産業の発達に寄与すること」です。

商標法

商標と聞くと、ロゴマークや文字、図形、色彩などが思い浮かびますが、じつは音や立体形状にも商標があります。

商標に求められるものは識別力です。

商標の目的は、産業の発達だけではなく、「需要者の利益を保護すること」も目的となっています。

著作権法

わたしたちの周りにはさまざまな著作物があり、その著作物を創作した著作者の権利を保護するのが著作権です。

小説に音楽、ダンスの振付、城といった建築、図面、コンピュータのプログラムなど、様々なものが著作物として護られています。

これまでの産業財産権法と違う著作権法の目的は、産業の発達ではなく、「文化の発展に寄与すること」です。

不正競争防止法など

本検定では、これまで紹介してきた知的財産権以外からも出題されます。

不正競争防止法、独占禁止法、弁理士法、民法、関税法など。

出題される問題数こそ少ないですが、本検定を勉強していくうえでは無視できません。

過去問題から頻出される問題の傾向を把握し、重点的に取り組むことをおすすめします。

条約

パリ条約と特許国際条約がおもな出題範囲になります。

パリ条約とは、特許権や商標権などの国際的保護のために設立された条約。

特許国際条約とは、特許出願の手続き面を簡素化することなどを目的に設立された条約。

いずれも必ず出題されるほど重要な条約です。

これらも過去問題の頻出問題を重点的に取り組みましょう。

試験対策におすすめの本4選&対策講座

おすすめの学習本は下記の4つです。

  • 「知的財産管理技能検定 公式テキスト」(知的財産教育協会)
  • 「知的財産管理技能検定 スピードテキスト」 (TAC知的財産管理技能検定(R)講座 )
  • 「知的財産管理技能検定 厳選過去問題集」(アップロード知財教育総合研究所)
  • 「知的財産管理技能検定 学科/実技スピード問題集」 (TAC知的財産管理技能検定(R)講座 )

ここで紹介したテキストは、図解などもあり読みやすい内容になっています。また問題集には「過去問からの頻出問題」が数多く掲載されています。

試験対策はテキスト1冊、問題集1冊を準備して、何度も何度も理解するまで繰り返し解くことが重要です。

おすすめの勉強法は、テキストを2〜3回ほど流し読みしてから、問題集をメインに進めることです。

なお法改正も頻繁に行われているので、必ず新しい書籍で勉強を進めましょう。

また、知的財産管理技能検定にはWEBによる通信講座がいくつかあります。

その中でもおすすめなのが「知的財産管理技能検定 合格コース」(スタディング)。

動画を使った「〜ながら学習」は忙しいサラリーマンにとっては非常にありがたい勉強法です。

まとめ

知的財産の知識は企業に求められるスキルです。

まずは取得しやすい3級から挑戦しましょう。

苦労して開発した商品や大事なキャラクター、ロゴなどを模倣されてしまうのは企業にとってもマイナスです。

この知的財産を守れる人材はこれからも必要とされるでしょう。

これまでも述べてきましたが、知財管理のスキルはいろいろな分野で活躍できます。

気になった方は、本検定で実際に学んでいただけると嬉しいです。

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