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大人気のクラフトビール!各社の商標取得状況は?

(この記事は、2024年1月28日に作成したものです。)

地方のビール生産が活性化して、コンビニやスーパーでも様々な地域のビールが買えるようになりました。
今回は、そんなクラフトビールの商標を調べてみたいと思います。

ビールのそろっている飲食店に限らず、今ではスーパーやコンビニでも様々な種類を見かけるクラフトビール。

一時期、日本におけるクラフトビール醸造所は200箇所をを下回る時期もあったようですが、2015年頃から増加を続け、2024年1月現在は770箇所を超えるほどまでその数を増やしているそうです。

参考:最新版781ヵ所!日本のクラフトビール醸造所(ブルワリー)一覧

急激に増えているクラフトビールのブランドですが、商標の観点では、取り組み事例の差が大きいことが伺えます。
今回は、特徴的な数社をピックアップしてみたいと思います。

熊が目を引く!株式会社ベアレン醸造所

熊が目印のベアレンのビール。

ベアレン醸造所の商標は8件の登録がありました。

基本的に32類のビールでの取得となっておりますが、33類の果実酒と43類のアルコール飲料を主とする飲食物の提供が登録されています。

ビールの販売だけでなく直営レストランもあることから、このような商標の取得状況となっているものと思われます。

引用:登録4592714号

特徴的デザインを手広く展開。株式会社ヤッホーブルーイング

多数の商品を全国的に展開しているヤッホーブルーイングのビール。同社は商品数に連動して商標数も多く、51件の登録が確認できました。

区分 : | 32(40件) | 43(12件) | 41(5件) | 21(2件) | 25(2件) | 42(2件) | 29(1件) | 30(1件) | 33(1件)

32類のビールが多いのは当然として、その他にも様々な区分での登録が見られます。

「よなよなエール」と「そらとしば」という商標では、それぞれビアレストランが運営されているため、関連の区分が追加されています。また買収した「銀河高原」ブランドの商標区分が多岐にわたっているため、ヤッホーブルーイングで商標検索した際にビール以外の区分の取得が目立っているようです。

同社の出願の特徴として、缶ビールのラベルを商標登録している点が挙げられます。

全ての銘柄ではないようですが、特徴的な商品ラベルが商標登録されています。クラフトビールはラベルが理由で選ばれることも少なくないので、今後はヤッホーブルーイングを真似て「ラベルで商標登録」の事例が増えるかもしれません。

第6533812号
第6638117号
第6119939号

シンプル・イズ・ベスト?株式会社ワイマーケット

名古屋駅前にも醸造所がある株式会社ワイマーケット。最近は、他県の百貨店などの酒類コーナーでも見かけるようになりました。

同社は商標を1件のみ取得しています。

主要商品が、商標取得不要な一般名称とシンプルなラベルデザインにしていることが関係しているかもしれません。

しかし、同社の新商品は特徴的なラベルや名称も増えているようで、今後は商標取得の必要性が生じるかもしれません。

まとめ

クラフトビールは、その企業ごとにブランディングが大きく変わります
統一されたブランディングによる効率の良い商標取得もあれば、商品ごとに特徴的な名称やラベルによって目立たせることもあります。
また、事業領域に合わせて区分がビールだけでなく、その他の酒類や店舗運営を含めることもあります。
今回は一部のみを紹介しましたが、数多くのクラフトビールは商標出願を行っていないケースも多くあります。
今後のブランドの成長によっては、商標出願が重要になってくるかもしれません。

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