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【2022/4/1 改正】特許出願(申請)の費用と相場を徹底解説!

特許出願 費用

(監修:佐野国際特許事務所

特許出願を考えたとき、どれくらいお金が要るのかって分からないですよね。

  • 特許事務所に頼むといくら必要?
  • 自分で手続きすれば、安あがりになる?
  • 少しでも出願費用を節約したい!

今回はそんな、特許出願前に知っておきたい、費用についてを詳しく解説します。

なお記事中で紹介している特許庁関連の費用はすべて、2022年4月1日改定後の金額です。

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いくらかかる?特許出願(特許申請)の費用相場

特許出願にかかる費用は、弁理士に代行してもらうか、自分で済ませるかによって変わります。それぞれ、何円くらいの金額が必要か解説します。

特許事務所に代行してもらうときの総額料金

弁理士や特許事務所に頼んで特許申請する場合、トータルで60万円ほどのお金が必要です。

>>>費用の内訳はこちらの段落で解説中

意外と高額ですが、将来上手く活用できる特許を取るためには、申請書類で自分の発明したアイデアについて、適切に説明しないといけません。

申請書類を上手に書くにはプロの持つ専門知識が必須ですし、時間をかけたリサーチも要ります。ですから、より役に立つ特許を取ろうとすると、どうしても出願時に費用がかかるのです。

なお特許出願の費用は、特許の請求項数(書類の内容)や提出書類の枚数によっても変わります。

自分の発明にかかる出願費用を詳しく知りたい方は、特許事務所に問い合わせて、見積もりを作ってもらいましょう。

自分で手続きするときの費用

自分で書類を準備するなら、特許庁に支払う費用だけで特許を取れます。出願費用や審査請求費用に当たる印紙代の約16万円を準備すればOKです。

注意しておきたいのが、電子化手数料。現在は紙で特許申請をすると、出願書類を電子化するための手数料が余計にかかります。

>>>個人での出願手続きについてもっと知る

特許には維持費用(特許年金、特許料)がかかる

無事に特許を取れた場合、その特許を維持するためにもお金が必要です。

この維持費用は特許年金、特許料などと呼ばれていて、特許の保有年数と請求項の数によって支払金額が変わります。

たとえば保有年数10年の場合、59,400円+(請求項の数×4,600円)の特許年金が請求されます。

ただ特許年金は減額してもらえる可能性も。減額については、こちらの段落で詳しく解説しています。

特許申請の流れで解説!出願費用の内訳

特許出願 流れ

どのタイミングで料金が加算されるのか、特許申請の流れに合わせて紹介します。

出願

まずは必要書類5つを揃え、特許庁に出願を行います。

  • 特許願(願書)
  • 特許請求の範囲
  • 明細書
  • 図面
  • 要約書

出願時には特許庁に出願費用1万4千円を、弁理士に書類を作成してもらうなら30万円を支払います。

審査請求

出願した発明やアイデアが特許として認められるためには、実体審査というものを通過しないといけません。この実体審査を受けるためには、特許出願とは別に、出願審査請求という手続きをしなければならないのです。

出願審査請求は、出願から3年以内ならいつでもOK。

審査料金は最低でも14万円必要で、具体的には請求項の数によって変わるため、詳しくは後述します。

中間処理

中間処理とは実体審査の結果、審査に通らず拒絶理由が通知された場合に必要となる処理です。

拒絶理由通知とはいわば、出願書類の不備に対する赤入れです。不備部分を意見書や補正書を提出して適切に修正すれば、無事に特許が取れます。

提出書類にもよりますが、弁理士費用には6,7万円~かかります。

特許登録

特許として認められ特許査定になった場合、特許料を払い登録を行います。登録料、特許年金などとも呼ばれているお金ですね。

払い忘れると特許が無効となってしまうのでご注意を。

審査請求と同じく、登録料は請求項の数によって変わります。また特許の保持年数によっても金額が違ってきます。

関連記事
特許出願(申請)の流れ!必要書類や費用など気になるポイントも合わせて解説!

【保存版】特許申請費用の内訳

特許出願にかかる費用を詳しく解説します。

参考:平成15年特許事務報酬(弁理士手数料)に関するアンケート結果(日本弁理士会)

出願費用

先ほど紹介したように、出願時にかかる費用です。

  • 特許庁へ支払う費用…14,000円
  • 特許事務所に支払う費用(平均)…300,237円

もしも出願書類を弁理士に作成してもらうなら、平均で30万円の手数料がかかります。

これは作成書類や請求項数が少ない場合の料金なので、申請する発明の内容によってはもっと高額な手数料が必要です。

審査請求費用

特許権を取得するために必要な、審査請求の手続きをする際は2種類の費用を支払います。

  • 特許庁へ支払う費用…138,000円+(請求項の数×4,000円)
  • 特許事務所に支払う手数料目安…10,000~15,000円

まず特許庁に支払う金額は、請求項の数によって変わります。最低でも14万円の支払いが必要です。

特許事務所に手続きしてもらう場合は、事務手数料として1万円ほどかかるのが一般的です。

早期審査依頼

出願審査請求手続をしてから結果が通知されるまで、平均で10.2ヶ月かかります。しかし早期審査という制度を使えば、この期間を3ヶ月以下に短縮できるのです。

早期審査自体は、追加料金なしで受けられます。

早期審査を希望する手続きを、特許事務所に代行してもらう場合は、1~5万円ほどの料金が発生します。

参考:特許行政年次報告書2021年版〈本編〉 第1部 知的財産をめぐる動向 第1章 国内外の出願・登録状況と審査・審判の現状

中間処理費用

出願した特許が審査に通らず拒絶されて、かつ拒絶理由を覆すときにのみ、中間処理費用が発生します。

ちなみに中間処理だけ弁理士に依頼する、という中途受任もOKです。

補正書、意見書の作成

補正書とは、出願書類を訂正する書類のこと。意見書は、拒絶理由通知書に反論する書類です。なお意見書は補正書と一緒に出すのが一般的です。

特許庁への費用は、補正書で特許の請求項数を変更する場合にかかってきます。

また弁理士に書類作成を代行してもらう場合は、追加費用が発生します。平均料金は、それぞれ以下の通り。ただし実際は3~10万円程度と、拒絶理由(それを出した特許庁の審査官)を説得する難易度によって変わります

  • 補正書の作成…63,556円
  • 意見書の作成…66,485円

不服審判

複数回、拒絶理由通知が出されても問題が解消されないときは、拒絶査定が出されることもあります。拒絶査定は簡単に言うと「特許権を与えないことに決めました」という行政処分。

この結果に不服があるときは、拒絶査定不服審判というものを行います。

不服審判をする場合、弁理士にかなり高額な費用を支払う必要が出てきます。

余計なお金を使わないためにも、弁理士選びは初めから慎重にやるのがおすすめです。

  • 特許庁への支払い…49,500円+(請求項の数×5,500円)
  • 弁理士の手数料…18万円~25万円程度

>>>弁理士選びのコツはこちらの記事で紹介中

登録時費用

晴れて特許権をゲットできたあとも、2つの支払いが発生します。

ひとつは特許庁へ納める登録料。

3年間分の特許維持費用を、一括で支払います。金額は「12,900円+(請求項の数×300円×3年)」と請求項の数によって変わります。

ふたつめの費用は、特許事務所へ支払う成功報酬です。

謝礼金額は事務所ごとにまちまちですが、平均では118,445円となっています。

特許の維持費用(特許年金)

特許取得後は、権利を維持するために、毎年特許庁にお金を払い続けなくてはなりません。

この費用は特許年金とも呼ばれ、保有年数によって支払額が異なります。

年数金額
第1年から第3年まで毎年 4,300円+(請求項の数×300円)
第4年から第6年まで毎年 10,300円+(請求項の数×800円)
第7年から第9年まで毎年 24,800円+(請求項の数×1,900円)
第10年から第25年まで毎年 59,400円+(請求項の数×4,600円)

維持費に関するさらに細かい情報は、こちらの記事で説明しています。

※2022/4改正前の料金は記事の最後で解説中。

特許出願費用の内訳 まとめ

ここまでご紹介した内容をまとめました。

なお特許出願する発明の内容や請求項の数、書類の枚数などによって、金額はかなり変化します。あくまでも目安程度にしてください。

 特許庁費用弁理士費用の目安
出願1万4千円30万円~
審査請求14万円~1万~1万5千円
早期審査※なし1~5万円
補正書※1万円~(追加請求項がある場合)6万円~
意見書※なし6万円~
不服審判※5万5千円~18万円~25万円
特許登録1万3千円~12万円~
特許の維持保持年数によるなし
総額(注1)16万7千円~43万円~

注1:表中の※印は人によっている・いらないが違うため、総額には含みません

自分の発明・アイデアが特許を取るために必要な金額を、もっと具体的に知りたい!という方はぜひ弁理士に相談しましょう。

知財タイムズを使えば、手数料無料で弁理士が探せます!ぜひご活用ください!

出願費用を安く抑える!2つの方法

特許取得のためにはトータルで60万円かかる、と聞くと「えっそんなにお金が必要なの!?」と思いますよね。

実はこの費用、節約する裏ワザがあるのです。

特許庁の減免制度を利用する

特許庁では、審査請求費用や特許年金を減免する制度を設けています。

減額の対象になるのは中小企業や個人事業主、研究機関から、主婦といった個人までさまざま。減免金額は対象にもよるのですが、たとえば個人事業主なら審査請求費用や特許年金を1/2に減額してもらえます。

まずは特許庁のHPを確認して、減免制度が利用できそうか確認してみましょう。

助成金(補助金)に申し込む

東京都知的財産総合センター日本貿易振興機関(JETRO)といった機関も、独自に知財にまつわる助成金・補助金事業を行っています。

申込のルールが少し厳しいですが、もし条件をクリアできそうなら、積極的に助成金・補助金を活用しましょう!

【主な申込の制限】

  • 東京都知的財産総合センター→東京都の団体・中小企業のみ
  • 日本貿易振興機関(JETRO)→外国出願にまつわる場合のみ対象

より詳しい条件や助成内容は下の記事で紹介しています。ぜひこちらもチェックしてください。

▶特許出願の際に使える助成金(補助金)

なお今回ご紹介した減免制度や助成金・補助金は対象者などのルールがすこし複雑です。ですから、実は自分が思っている以上に大きな補助を受けられる、なんてことも考えられます。

知財タイムズと提携している特許事務所なら、減免制度や助成金・補助金についての相談もOK!特許申請時の費用について困っている方は、ぜひお問合せください。

外国出願の費用

特許を出願する人にとって、外国出願の費用も気になるところでしょう。

外国出願はPCT出願とパリルートの2つに分かれますが、どちらの方法で出願するかによって、費用が異なります。

ただ、外国出願にかかる費用を決めるのはどの国に申請するか、です。

たとえばアメリカへの出願なら料金総額は80~100万円程度。一方ヨーロッパに出願すると150~200万円ほどの総費用がかかります。

外国出願になると急に費用が高くなるのは、翻訳料金や日本の弁理士の仲介手数料、現地代理人の手数料などが発生するからです。

関連記事
外国出願の費用!PCT出願とパリルートの費用を徹底比較

2022年4月に改正になった特許出願に関わる費用は?

特許庁は2022年4月1日から、下記5つの料金を改正しました。

  • (1)特許料(平成16年4月1日以降に審査請求をした出願)
  • (2)商標登録料
  • (3)国際出願
  • (4)国際登録出願
  • (5)電子化手数料

ここでは特許出願に関わる、(1)特許料と(2)電子化手数料について解説をします。

特許料の改正

平成16年の4月1日以降に審査請求した出願は、下記の表のように特許料が値上げになりました。

年数改定前金額改定後金額
第1年から第3年まで毎年 2,100円+(請求項の数×200円)毎年 4,300円+(請求項の数×300円)
第4年から第6年まで毎年 6,400円+(請求項の数×500円)毎年 10,300円+(請求項の数×800円)
第7年から第9年まで毎年 19,300円+(請求項の数×1,500円)毎年 24,800円+(請求項の数×1,900円)
第10年から第25年まで毎年 55,400円+(請求項の数×4,300円)毎年 59,400円+(請求項の数×4,600円)

引用:令和3年特許法等改正に伴う料金改定のお知らせ(令和4年4月1日施行) | 経済産業省 特許庁

電子化手数料の改正

紙で特許庁に出願したときに発生する、電子化手数料も改正がありました。

ペーパーレス化を促進させる目的からの改正ではないかと推測されます。

【1件あたりの電子化手数料】

  • 改定前の金額…1,200円+(書面の枚数×700円)
  • 改定後の金額…2,400円+(書面の枚数×800円)

まとめ

今回は特許申請(出願)に必要な費用についてご紹介しました。特許出願から登録までの流れはケースバイケースな面が多いため一概には言えませんが、大まかな目安として約60万円の予算が必要ということを頭に入れておくと良いかもしれません。

より細かな費用は、特許事務所に相談をするのが一番です。
事務所によって費用が異なるので、自分に合った事務所を見つけましょう。

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