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押したい、押されたい「あの」スイッチが商標出願された話-iPTimes.-

(この記事は、2023年1月15日に作成したものです。)

こんな方に向けた記事です。
☆なんだか最近元気が出ない方へ
☆面白い商標出願に興味がある方へ

本記事のここがポイント!!

先日商標出願されたマークですが、どこかで一度は見たことのある、あのスイッチだと思うんです。

既に一般に浸透しているはずのこのスイッチ、どうして今改めて出願したのでしょうか。
今回はこの商標出願について詳しく見ていきましょう。

どんなスイッチ?

今回出願されたのは、見るとなんだか押したくてたまらなくなるこちらです。

商標速報botより

こちらのTwitterアカウントは、最近出願された商標を呟いて教えてくれるアカウントです。

このスイッチ、きっとCMで見たことがあるのではないでしょうか?
私は初めて見た時は衝撃を受け、そのCMの音楽も鮮明に思い出せます。

やる気スイッチグループウェブサイトより

この商標の出願人は「株式会社やる気スイッチグループホールディングス」です。

今回出願された「やる気スイッチ」の商品カテゴリ(出願区分)は、第25類の被服,ガータ―,靴下留め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊靴,運動用特殊衣服でした。

出願区分はこの商標を出願した会社が、どんな商品やサービスでこのネーミング等を使いたくて出願したのかを知る手掛かりとなります。

出願の意図は?

ところで、かなり昔からこのやる気スイッチや音楽はCMで見かけていた気がするのですが、どうして今になって出願となったのでしょうか。

実はこちらのスイッチは、他の出願区分では既に登録されていたのです。しかも複数回にわたって出願されていてそれぞれ区分が違うのです。

登録商標第5250048号より

2008年に出願されたこちらの登録商標は、出願区分が第41類の学習塾での個別指導による教授などでした。

また同じスイッチを2012年に出願したもの(登録商標第5610348号)では、第16類の文房具類など、第35類の広告,市場調査などが選択されていました。

これと同年に出願された登録商標第5645835号では、出願区分が第9類のコンピュータプログラムなど、第42類のコンピュータソフトウェアの提供などが選択されていました。

2019年に出願された登録商標(第6208932号)では、出願区分が第14類のキーホルダー,身飾品など、第20類のクッションや座布団,家具など、第28類のおもちゃ、携帯用液晶画面ゲーム機などが選択されていました。

何度も区分違いで出願していますね。今回も新たな区分で同じ「やる気スイッチ」を出願したということですね!

何度も後から区分違いで出願するくらいなら、最初からたくさんの区分を選択して出願しておけばいいのでは?という疑問が生じませんか。

商標出願では選択する区分の数によって、その手数料が変わってきます。

商標登録出願3,400円+(区分数×8,600円)
商標登録料区分数×32,900円
特許庁 産業財産権関係料金一覧より

例えば全区分(45区分)すべて選択した場合、出願費用が3,400円+(45区分×8,600円)=390,400円となります。対して「やる気スイッチ」の先述したこれまで4回と今回の出願費用をざっと計算すると3,400+(1×8,600)と3,400+(2×8,600)と3,400+(2×8,600)と3,400+(3×8,600)と3,400+(1×8,600)の合計となり、トータルで94,400円です。こっちのほうが断然安いですね。

しかしこれに加え、出願や管理を特許事務所に依頼する場合はその手数料もかかってくるでしょう。費用に関してだけ言えば、これらを総合して検討し、出願時にどの区分をいくつ選択するかということですね。

この計算を見る限りでは,今回の「やる気スイッチ」のように、出願時に考えうる「最低限の区分で出願し権利化する」ほうが「全区分選択して出願する」よりもよさそうですね。

なお,特許庁の「商品・役務を指定する際の御注意」というページには「指定商品・指定役務については、出願商標を使用している又は使用する予定があるものに限られます。」と明記されています。よって、そもそも「費用はいくらかかってもいいからとりあえず全部区分を選択して出願しちゃえ!」ということはできないわけです。

まとめ

今回出願された商標の今後の動向には注目ポイントが多くあります。しかしこの商標は2022.11.8に出願されたばかりで、その登録の可否についての審査はまだ始まっていないようです。

今後、この出願が登録になったかどうか知りたい方はJ-platpatをこまめにチェックしてみると良いかもしれません。

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