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ChatGPTを使った1人ブレスト方法と応用例【開発&知財への活かし方】

最近、様々なところで話題のChatGPT。使ってみたいけど、「何に」「どうやって」使っていいかわからないなんて声もよく耳にします。

そんな人にぜひ試してほしいのが、「ブレインスリーミング」です。

色々なアイデア出しが求められる企画職の方や、そのアイデアを具体化する開発者であったり、特許調査・出願を担当するような言葉を扱う方には、この記事で紹介する活用方法をぜひ試してみて頂きたいです。

この記事では、事例を交えながらアイデア出しやその整理の方法、注意点を紹介しています。まだ使ったことない方は、ぜひ読みながらChatGPTに挑戦してみて頂きたいと思います。

ChatGPTとは?

ChatGPT(チャットジーピーティー)は Chat Generative Pre-trained Transformerの略称であり、OpenAIが2022年11月にリリースした人工知能チャットボットです。利用者がチャットでコメントしたことに対して回答するAIシステムですが、その精度の高さから昨今話題となっているAIサービスになります。

ChatGPTを活用したブレインストーミングの方法【実例】 

条件設定

今回は商品企画担当者として、テーマアイデアを膨らませることを想定して入力してみます。

次のように、入力しアウトプットの方向性を定めてください。

この時、ほしい情報を可能な限り具体的にすることで、意図とずれたアイデアを抑制します。

アウトプットとしては、次のようなものになりました。

アイデアがすべて出てこない場合は、”つづきを書いてください”等の指示をすることで不足分を補うことができます。また、アイデアをもっとほしい・方向性をより絞りたい場合は、追加で「5個アイデアを追加してください」「スマートフォンに関係するアイデアを10個追加してください」というように指示してみるとよいです。

メリットデメリットの整理

出てきたアイデアにこのような指示をすることで、良し悪しの観点を出すこともできます。

情報整理

これらのアイデアを整理することもChatGPTに任せてしまうのが楽です。

KJ法と呼ばれる手法を活用して、グルーピングをやってもらいましょう。

アイデアをさらに深掘り

ここからさらにアイデアを深めることもできます。

ほしい観点を追加で指示してみてください。

このように活用することで、自身のアイデアを深めることができます!

企画・開発の担当者としての活用方法

新たな商品を企画したり、それを具体化されるような仕事をされている方(いわゆる企画開発担当者)にもChatGPTは活用できます。

自身一人で悩みながらアイデア出しをすることが多くあるかと思います。そんな時に、相談できる相手がいるというのは大変心強いものがあります。案出しの相談先としてAIを頼るというのも選択肢としてアリでしょう。

実際、どんなふうに活用すればいいか

具体的な使い方としては、先ほどの質問のように具体的なテーマを問い合わせしてみるとよいでしょう。

例えば以下のように質問を投げます。

これに対しての結果は次のようになりました。

必要な機能:

  1. 運動量の測定機能
  2. 心拍数の測定機能
  3. 血圧の測定機能
  4. 歩数計機能
  5. 運動時間の計測機能
  6. 消費カロリーの計測機能
  7. 体脂肪率の測定機能
  8. ストレッチ機能
  9. 筋力トレーニング機能
  10. 有酸素運動トレーニング機能
  11. ヨガやピラティスの指導機能
  12. ジョギングマシンとしての機能
  13. 歩行マシンとしての機能
  14. 自転車マシンとしての機能
  15. ステップマシンとしての機能
  16. ローイングマシンとしての機能
  17. トレッドミルとしての機能
  18. 健康管理アプリとの連携機能
  19. 音楽再生機能
  20. 使いやすい操作画面

KJ法による整理:

健康管理機能
運動量の測定機能
心拍数の測定機能
血圧の測定機能
歩数計機能
体脂肪率の測定機能
健康管理アプリとの連携機能
トレーニング機能
ストレッチ機能
筋力トレーニング機能
有酸素運動トレーニング機能
ヨガやピラティスの指導機能
運動マシン機能
ジョギングマシンとしての機能
歩行マシンとしての機能
自転車マシンとしての機能
ステップマシンとしての機能
ローイングマシンとしての機能
トレッドミルとしての機能
操作性
使いやすい操作画面
音楽再生機能
以上のように整理することができます。

このように要素を出して整理をすれば、企画に必要な観点の洗い出しもできます。

より具体的にサービスアイデアについて考えるなら…

更に、具体的なサービス検討に当たっては、競合優位性などを整理する必要がありますが、SWOT分析をさせることもできます。

以下は、ローイングマシン、トレッドミル、ステップマシンについて、SWOT分析を行った結果です。

【ローイングマシン】 【S】 ・全身運動ができるため、有酸素運動と筋力トレーニングを同時に行える ・姿勢を正しく保つためのトレーニング効果がある ・膝や腰への負担が少なく、老若男女問わず利用可能 ・室内でのトレーニングができ、天候や時間帯を気にせず利用できる ・比較的小型で、収納スペースを取らない

【W】 ・正しい使い方をしないと怪我や事故が起こりやすい ・初心者には難しいと感じる場合がある ・他のトレーニング機器と比べると高価である

【O】 ・健康ブームが続いており、運動器具の需要が高まっている ・全身運動ができるため、エクササイズのバリエーションが広がっている

【T】 ・他のトレーニング器具との競合が激化している ・利用者によっては、動作が複雑で使いにくいと感じる場合がある

【トレッドミル】 【S】 ・身体の負荷が調整できるため、高齢者やリハビリにも適したトレーニングができる ・有酸素運動に適した機器であるため、脂肪燃焼効果が高い ・ウォーキングやランニングができるため、運動のバリエーションが広がる ・簡単な操作で使いやすい

【W】 ・連続して使用すると、膝や腰などへの負荷が大きくなることがある ・広いスペースを必要とするため、住宅環境によっては利用しにくい ・歩行の動作が変わるため、屋外での運動とは異なるトレーニング効果がある

【O】 ・健康意識の高まりに伴い、自宅でのエクササイズの需要が高まっている ・高齢者人口の増加に伴い、リハビリ用のトレッドミルが需要されている

【T】 ・他のトレーニング器具と比較すると、初期投資が高くなる場合がある ・膝や腰への負荷が大きいため、高齢者には利用に注意が必要である

【ステップマシン】 【S】 ・身体の下半身を中心に鍛えられるため、美脚効果が期待できる ・ウォーキングよりも負荷が高いため、有酸素運動に効果的 ・膝や腰に負荷がかからないため、高齢者にも利用しやすい

【W】 ・上半身を中心に鍛える効果が少ないため、全身バランスのとれたトレーニングを行うためには他の器具との組み合わせが必要 ・継続的な使用には負荷が少なすぎる場合がある

【O】 ・ダイエットブームに伴い、美脚効果があるとして注目されている ・有酸素運動の効果があるため、健康志向の高まりにより需要が高まっている

【T】 ・他のトレーニング器具と比較すると、利用シーンや目的が限定的であるため、需要には限りがある ・継続的な使用には負荷が少なすぎる場合があるため、他のトレーニング器具と組み合わせて利用されることが多い

このように素案になるものを提示してくれます。ピンポイントで深堀するような指示を繰り返すことで、情報量を増やすことができ、検討の幅を広げてくれます

また、開発時の活用でも、機能部の材料提案などに活用してもよいでしょう。

知的財産(主に特許)の担当者としての活用方法

知財タイムズに掲載されているということで、知財部員としてChat GPTをどうやって活用するかという点で興味をお持ちの方も多いでしょう。私自身の活用事例としては、次のようなケースがあります。

特許調査の検索式・特許の請求項の検討時に出ている単語の類義語・上位概念の検討

先ほどのブレストのように、言葉を提案させるような使い方は、精度的にもあまり問題なく使えているように思います。自身の想定している単語・概念以外も出てくるケースがあるかと思いますので、ぜひご活用ください。

ちなみに、特許調査や商標調査に使いたいと思う方も多くいらっしゃるかと思いますが、まだ難しいようです。正解となる教師データもないため、今しばらくは調査用の検索式を生成させるのは難しいと思われます。

ChatGPTは様々な言葉を学習しているので、類義語や上位・下位概念の表現を探索するときにはとても心強いツールとなります。特許調査や請求項の構成に用いられる言葉の点検をする際には、とても有用と思いますので、ぜひ活用してみてください。

ChatGPTを使う上で見過ごせない注意点3つ

このように、ChatGPTはかなり有用なツールですが、当然ながら使用に際して注意しておくべきこともあります。

1.常に精度の点検意識をもつ

Chat GPTはまだまだ狙った通りの回答が出ないケースがあります。また、表現力としてもAI感とも言うべき文体となっているため、そのまま流用するには注意が必要です。自身の資料に安易に転記せずに、精査をしながら活用することをおすすめします。

ちなみに、ChatGPT自身に精度の点を確認してみると次のような回答が返ってきます。

人間の目で、事実の裏どりをすることをChatGPT自身が推奨していることからも、利用者は客観的に生成した結果を確認したほうが良いと思われます。

2.機密情報の取り扱い

テーマ次第でいろいろなアイデアを得たり、それをまとめるができますが、入力した情報を秘匿できないという点があります。

入力している内容がChatGPTの学習データとして活用されたり、運営元の開発担当者が閲覧したりすることが想定されるため、機密情報の入力は情報漏洩につながるとされています。

ちなみに2023年4月21日現在(日本時間)では利用規約に以下のような文言があり、APIを介さないWeb版利用だと、特別な手続きをしない限り入力内容をサービス改善に利用される可能性があるようです。

We do not use Content that you provide to or receive from our API (“API Content”) to develop or improve our Services. We may use Content from Services other than our API (“Non-API Content”) to help develop and improve our Services. You can read more here about how Non-API Content may be used to improve model performance. If you do not want your Non-API Content used to improve Services, you can opt out by filling out this form.

また重要な情報、秘匿性の高い情報を入力すると外部に情報流出してしまうことから、企業内での利用を制限する動きも多くあります。

◆アマゾンに続きマイクロソフトも…ChatGPTに「機密情報」を共有しないよう社員に警告 | Business Insider Japan

◆イタリア、チャットGPT使用禁止 欧米初 個人情報収集を懸念 | ロイター

3.アイデアの早期実行

誰でも簡単に多数のアイデア創出ができる環境ができてしまったことや、先に述べたように情報が外部環境にさらされてしまうことから、先行して動くことの重要性が高くなります

そして、事業化することも当然ですが、知的財産の早期出願という観点でも同様です。Chat GPTを活用したアイデア創出を行った場合、その情報の鮮度が高いうちに知的財産権の取得や事業化を進めて先行者利益を得ることを旨として考えていただきたい。

終わりに

この記事を読む前は、Chat GPTはまだまだ、精度が低くてビジネスに使えないなどと考えている方も多くいらっしゃったかと思います。しかしながら、指示の仕方・具体的な内容をうまく提示させることで自身の業務効率を各段に上げる可能性があります。そして、その次のアクションを急ぐ必要性も感じて頂けたかと思います。

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