化粧の不便さを解消する!錦城護謨が産学連携で化粧用指型シリコーンパフ「ゆびパフ」を開発
2023年4月25日、家電製品のゴム部品製造において業界で高いシェアを誇る錦城護謨(きんじょうごむ:大阪)は、産学連携プロジェクトとして、サスティナブルな化粧用指型シリコーンパフ「ゆびパフ」の開発・サポートを行なったことを公表した。
本プロジェクトは、学生自らマーケット調査や商品企画、サンプル品の検証、販促まで実学で商品開発を学ぶ取り組みに賛同し誕生した。
マーケットリサーチの結果、化粧をする際にファンデーションやアイシャドウのラメで手指が汚れてしまうことをストレスに感じている人が多く、また、新型コロナウイルスの影響で余儀なくされているマスク生活により、ニキビや肌荒れをストレスに感じていることも判明した。
そこで、材質には従来の使い捨てパフとは異なり、何度も洗って使い続けることができるようにエコフレンドリーな素材であるシリコーンゴムを採用し、環境に配慮した仕様となった。
学生ならではの発想を実現させる、錦城護謨の技術力
この製品の開発には、大学生たちが積極的に参加し、企画を行ったそうだ。また、同社の優れた技術力が、企画の実現を支えたと言えるだろう。
そこで同社の特許・意匠・商標の調査を行ったところ、特許が累計で160件、意匠が累計で2件、商標が累計で15件出願されている。そして同時に、特許の割合が高い企業ということが分かる。
つまり、同社はどちらかというと技術力が高い企業で、主に産業用のゴム製品を長年扱ってきた実績が裏付けられていると読める。
近年、このように中小企業が下請けのみで経営するのではく、自社の独自の製品開発を行う例が増えている。こういった企業は技術力が極めて高いのだが製品企画などが弱く、なかなか「技術の製品化」が難しいという課題を抱えるのが現状だ。
同社は、これを大学生の柔軟な発想を利用して新製品の開発に成功したわけであるが、BtoCに打って出るということは、それだけ真似をされやすくなるということでもある。知財で保護する必要性がここでも高いのだ。
参考
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000019.000018023.html
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元機械技術者のWEBライター。その後は→専門商社→特許技術者へと渡り歩く(飲み歩く)。その後フリーランスで特許調査に関わる。ミドル世代。
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