ダイソンの新たなロボット掃除機と、知財から見る今後のロボット開発
2023年5月23日 、掃除機でおなじみのダイソン株式会社は、強みでもあるパワフルな吸引力を活用したDyson 360 Vis Nav™ (ダイソン 360 ビズナビ)ロボット掃除機を発表しました。
このロボット掃除機は同日より一部の家電量販店、店舗およびオンラインサイト等で順次販売を開始されるとのことです。
ダイソンのチーフエンジニア、ジェイク ダイソン氏は次のように述べています。
「ロボット掃除機は、掃除の手間を省くために、インテリジェントに掃除を実現する高性能な機械であるべきです。吸引力が不十分である、非効率なナビゲーションシステムでしばしば立ち往生してしまうこと、また掃除機として適切にホコリやごみが取り除けていないなど、従来のロボット掃除機に対する多くの不満や課題があることを理解しています。」
これらのニーズにこたえうる、様々な機能が本機には搭載されているようです。
ダイソンのロボット掃除機知財の動向
個人的にこのロボット掃除機の登場を心待ちにしていました。というのも、過去のダイソン社の知財の出願でその存在をすでに把握していたからです。
この意匠出願は、2021年4月19日に公開されており、発売まで2年ほどかかりました。
その間に、掃除などにかかわるような特許出願も多数されており、この他にも家事ロボットの開発などもされていることがわかっています。
特表2023-515231
【発明の名称】清掃ロボット
【出願人】ダイソン・テクノロジー・リミテッド
【要約】
1つ又は複数のセンサを有するロボットの操作に用いる方策。ロボットにおいて、ロボットの環境を表すパラメータのセットを感知するよう1つ又は複数のセンサを操作することにより、ロボットの環境の表現を生成する。表現は、ロボットが位置する表面以外の環境内の少なくとも1つの表面を含む。制御データを電子ユーザデバイスから受信する。制御データは、ロボットの環境内の少なくとも1つの表面で実行する所望動作を示す。制御データの受信に応答して、ロボットにロボットの環境内の少なくとも1つの表面で所望動作を実行させる。
ダイソンの知財活動は、事業化に対して先行している部分が多く、知財動向をみるだけでも様々な可能性を感じることができます。今後の動向に目が離せません。
昨今、上場企業の間では、無形資産の開示についての取組が急速に進んでいます。ダイソンのこのような事例から上手く無形資産ならびに開発動向を開示することで、企業価値向上につながることでしょう。
参考
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000099.000042335.html
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