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日本製鉄が「LEDドットパターン投影による圧延中鋼板の高精度形状測定技術の発明」により全国発明表彰「発明賞」を受賞

日本製鉄は、公益社団法人発明協会による令和5年度全国発明表彰において「LEDドットパターン投影による圧延中鋼板の高精度形状測定技術の発明」にて「発明賞」を受賞したことを2023年5月30日に発表しました。

近年、自動車の燃費向上が求められるので、ボディーやシャーシに使用する鋼板を薄くすることで軽量化が可能な高強度鋼板が使用されています。この鋼板は圧延により製造されますが、圧延が難しく、製品の均一性を維持するのが難しいという特徴があります。そのため高度な製造技術が要求されますが、高強度鋼板の圧延は作業者の長年の経験と勘による目視と圧延機械の操作に頼っていました。

本発明は、千鳥状に配列した1200個の高輝度LED素子で形成した光のドットパターンを高温の鋼板表面に投影し、このパターンの撮像画像を処理し、高速で移動する圧延中鋼板の瞬間的な形状を測定するものです。これにより圧延中の鋼板の形状を高精度に測定できるようになりました。

結果として、全ての圧延材を対象として24時間トラブルなく適用できる自動制御が可能になりました。従来の作業者による手介入に比べ平坦形状が改善し、品質と生産性が大幅に改善しました。

このように製造業の現場作業を自動化・知能化することで人手不足に対応し、生産性の向上を図ることを、製造業DXと呼びます。そして近年製造業DXの動きは加速しています。

知財の分野も例外ではなく、製造業DX関連の出願が増えていると考えられます。そこで今回の受賞の発明の特許を調査したところ、あくまで推測ですが、特願2015-168657が出願され特許査定が成立しています。

製造業は人手不足が深刻です。特に熟練の現場の技能者が不足しています。そこで、製造業DXを推し進めることにより、これをカバーしようとしています。特許調査の結果からも、このトレンドがよく見て取れるでしょう。

参考

https://www.nipponsteel.com/news/20191227_100.html

https://www.nipponsteel.com/news/20230530_100.html

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