すかいらーくにみる飲食店の知財活動
2032年6月13日、株式会社すかいらーくレストランツ(本社・東京都武蔵野市、代表取締役社長 中島 尚志)は6月14日に「八郎そば」の第2号店となる「八郎そば 南荻島店」をオープンすると報じました。
名前の由来は、末広がりで縁起の良い「八」、良い場所を意味する「郎」の文字から、「八郎そば」での食事を通じて、幸せな気持ちになりますように、という想いからとのことです。
すかいらーくの業態・ブランドの動向
すかいらーくは様々な業態で飲食店を展開されています。同社の事業ポートフォリオを見れば、見たことのある飲食店が多くあるかと思われます。
知財から見る「すかいらーく」の動向
知財観点での同社の動向を調べてみました。
調査データベース:J-PlatPat
検索式:出願人”すかいらーく”
特許
14件の特許・実用新案がヒットしましたが、いずれもすでに放棄されています。以前は調理器具等の出願がなされていましたが、昨今では特に調理器具への技術開発・投資は自社では行われていない様子。
意匠
出願・権利化:0件
特に意匠に対する取り組みはなされていませんでした。
商標
ヒット数は222件
多くの商標が出願されているのがわかります。
特に件数の多い区分は、「第43類」は、飲食物の提供及び宿泊施設の提供に関する区分です。
次いで多いのが「第30類」の加工した植物性の食品(他の類に属するものを除く。)及び調味料となっており、飲食に特化した商標出願がなされています。
飲食が中心事業のブランディング
すかいらーくの出願を見てもわかる通り、飲食を中心とした事業では特許や意匠による保護が難しく、あまり取り組まれていない可能性が高いと思われます。
そして、事業を拡大するにあたって複数種の業態を実施し商標を権利化する必要があるため、保有する商標権も必然的に増えます。
効率化を図るために、共通する商標・ブランディングを確立するというアイデアもあります。
しかし飲食のようなサービス業は事業売却も多数行われるため、個別のブランドに分けることで事業譲渡をしやすくするという考え方もあります。
すかいらーくの場合は、過去にブランド毎のカンパニー制度を敷いており、藍屋等が別会社として存在していましたが、すかいらーくHDとして一括管理する体制に変わっています。その際に、権利もすかいらーくHDへ移しています。
また、小僧寿しを一時期連結子会社としていましたが、再度分かれたといった事例があります。
参考
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000385.000017486.html
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