NTTソノリティ、ビームマイクスピーカーを一般発売。特許技術を利用し雑音を除去
2023年10月3日、NTTソノリティ株式会社(新宿)は、NTTの特許技術を搭載した、自分の声だけを相手に届けるビームマイクスピーカーを同日より販売開始したことを報じました。
リモートワークが浸透し、自宅だけでなくカフェ、公共施設、ワーケーション先などでの仕事も一般的になりました。その一方で、仕事中の周囲の雑音や会話、生活音などの「相手に聞かれたくない音」という新たな音の課題も生まれてきています。
ビームマイクスピーカーはこのようなニーズをとらえたもので、周囲の雑音を除去し、必要な声だけを拾えます。イヤホン、マイクといった装着も不要。オンライン環境においてストレスフリーなコミュニケーションを実現します。
この製品に使われるNTTの技術は、音が2つのマイクに到達する時間差を利用して、音響空間を認識します。ビームフォーミングとスペクトルフィルターをハイブリッドで処理することで、「必要な声」だけをクリアに取り出すことができるのです。
そこで、NTTの「音響」に係わる特許を調査したところ、累計で1389件の出願がなされており、近年では大学との共同出願が多いです。
NTTの音響技術はアナログ電話の時代から培われたものです。動画や文字によるコミュニケーションがメインの時代になっても、アナログ電話の時代からの技術の蓄積があるために、その技術をデジタル化することで、電話とは直接関係のないマイクスピーカーにも展開が可能になったと考えられます。
アナログ電話の技術は、今となってはコミュニケーション技術の中では古典的な部類に入りますが、しっかりした技術の蓄積があれば、考え方次第で新しい分野にも展開可能な好例と言えるでしょう。
参考
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000014.000106079.html
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元機械技術者のWEBライター。その後は→専門商社→特許技術者へと渡り歩く(飲み歩く)。その後フリーランスで特許調査に関わる。ミドル世代。
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