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キヤノン、米国特許取得企業ランキングで38年連続、世界5位以内を維持

米国の特許専門調査会社IFI CLAIMSパテントサービスによると、2023年に米国特許商標庁(USPTO)に登録された特許数(速報値)は、キヤノンが5位となり、38年連続で世界5位以内を維持しました。これは、世界の企業で唯一キヤノンが達成した記録です。また日本企業においては、19年連続1位となりました。

キヤノンは、日本国内はもとより海外での特許取得も重視しており、地域ごとの事業戦略や技術・製品動向を踏まえた上で特許の権利化を推進しています。特にアメリカは世界最先端の技術をもつ企業が多く市場規模も大きいことから、米国での特許出願は、事業拡大、・術提携の双方の視点から注力しています。

【米国特許取得件数における世界企業・日本企業中のキヤノンのランキングおよび特許取得件数(直近10年)】

世界企業ランキング日本企業ランキング取得件数(件)
2023年5位1位2,890
2022年5位1位2,694
2021年3位1位3,021
2020年3位1位3,225
2019年3位1位3,548
2018年3位1位3,051
2017年3位1位3,284
2016年3位1位3,662
2015年3位1位4,127
2014年3位1位4,048

※2021年~2023年の特許取得件数はIFI CLAIMSパテントサービスの発表(2024年1月10日時点)に基づく。2014年~2020年の件数は米国特許商標庁(United States Patent and Trademark Office, USPTO)の公開情報に基づく。

またキヤノンは、事業を支えるコアコンピタンス技術の特許出願・権利化はもちろんのこと、時代を見据えてさまざまな分野の技術についても特許出願・権利化を行なっています。

キヤノンはなぜここまで特許にこだわるのでしょうか?

それは、特許権を確保すると市場から他企業の同じ技術を排除できるからです。これにより競争優位を確保して、事業を有利に進めることができます。

また新製品を開発する際には、先行する特許を回避して開発を進める必要があるのですが、回避できない特許が存在する場合は、ライセンス交渉が必要があります。このとき、相手側の企業が持っていない特許をキヤノンが保有していると、お互いの特許を使い合うように交渉を進めることができます。これをクロスライセンスといいます。これにより、製品開発の自由度をあげることができます。

そのためキヤノンは特許に極めて敏感な社風で、社員一人ひとり特許を大切にする意識が大変強いです。

もちろん特許の数だけでその会社の技術力は測れませんが、技術力の高い会社は、おおむね何らかの特許を持っている場合が多いです。

中小企業であっても、共同開発を持ちかけられたり、投資を受けたりする際に特許の有無は重要視されます。 独自の技術を育みその成果として特許を取得することが、これからの中小企業においては求められるのです。

参考

https://global.canon/ja/news/2024/20240110.html

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