三菱ケミカル、Hondaと共同で自動車ボディ用の新たなアクリル樹脂材料を開発中
2023年10月26日、三菱ケミカルグループは本田技研工業(Honda)と共同で自動車ボディ部品用アクリル樹脂材料を開発中であることを発表しました。
本樹脂材料は、アクリル樹脂にゴム粒子をコンパウンドすることで、自動車ボディに求められる耐衝撃性の向上を図っています。またアクリル樹脂は透明性が高く、さまざまな色に調色できるため、着色剤を配合するだけで光沢のある表面を作ることができます。塗装工程が不要となることで、その工程で発生するCO2排出量削減にも貢献します。
現在の自動車は、ボディやシャーシに鋼板を用いています。これをプラスチック化できれば、軽量化が図れ、燃費の向上につながります。
ですから今まで様々な試みがなされてきたのですが、今回三菱ケミカルが開発中の材料は、あまり強度を必要としないドアなどの部分にプラスチックを取り入れようとするものです。
そこで、今回開発中の「アクリル樹脂」について三菱ケミカルの出願を調べたところ、累計で225件の出願がなされています。この数字は「多くもなく、少なくもなく」という数字で、地道な研究活動が行われているものと思われます。
三菱ケミカルは大変大規模な総合化学メーカーです。とくにプラスチック素材では世界的に見ても大きなシェアを持っています。このような大きなメーカーが自動車用構造材を開発中であることから、これから自動車を構成する材料の変化が加速していくことが予想されます。
参考
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000050.000104418.html
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元機械技術者のWEBライター。その後は→専門商社→特許技術者へと渡り歩く(飲み歩く)。その後フリーランスで特許調査に関わる。ミドル世代。
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