キヤノン、生産現場でのロボットアームなどに組み込む薄型・軽量力覚センサを発売
キヤノンはロボットアーム向けに、物体把握・移動の際の重さや力を微妙な感覚で測定できる力覚センサの新製品を2023年4月中旬に発売します。
近年製造業の人手不足は深刻で、生産の効率化が叫ばれています。このため、生産ラインにはロボットが導入されており、対象となる製品の種類も多くなってきています。そして、その製品は繊細な保持が必要なものも増えてきています。
このため、ロボットの製品保持力も繊細に制御する必要があり、これを検出するセンサ(力覚センサ)も測定精度の高いものが求められています。同時にセンサはできるだけ小型にする必要があり、開発競争が加速しています。つまり「小型軽量で測定精度の高い力覚センサ」が望まれているのです。
そこで開発の状況を調査したところ、キヤノンでは「力覚センサ」として2010年~2022年の間に25件の特許出願がなされていました(特願2021-097246など)。また、ビジネス上のライバルであるセイコーエプソンでは「力覚センサ」として2010年~2020年の間に5件の特許出願がなされています(特願2018-203698など)。
出願件数を見る限りですと、あまり派手な開発ではありません。しかし産業分野の市場は細分化されており、それぞれの市場規模はあまり大きくはないことを考えると、確実な技術開発が行われていると言えます。したがって「力覚センサ」は一定の需要があると推定されます。
特許出願は出願日から1年6ヶ月経過後には一般公開され、その内容を誰でも見ることができます。このため、より詳細な特許調査を行うと、市場の動向や技術の動向を把握できます。
参考
https://canon.jp/corporate/newsrelease/2023/2023-03/pr-fh-300-20
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元機械技術者のWEBライター。その後は→専門商社→特許技術者へと渡り歩く(飲み歩く)。その後フリーランスで特許調査に関わる。ミドル世代。
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