作業効率の向上による省人化・省力化で、建設現場の働き方改革を支援
清水建設、カナモト、シャープは、国土交通省が2023年度中の開始を予定する配筋検査システムの実用化に向け、3眼カメラ配筋検査システム「写らく(しゃらく)」を共同で製品化たと、2023年3月22日に報じました。
配筋検査とは、鉄筋コンクリートを打設する際にコンクリート内部の鉄筋が正しく配置されていることを確認する、重要な管理業務の一つです。しかし、人手と時間がかかります。建設業界は人手不足が特に深刻で、業務効率化は建設業界の切実な課題です。
今回開発した配筋検査システムは、3つの画像を同時に取得し画像処理を行うことで、配筋検査を劇的に効率化します。
一方、システムの商品名である「写らく」は商標出願されています(商願2022-12747)。しかし現在、特許庁と登録査定をめぐって係争中です。この争いのことを「不服審判(拒絶査定に対する審判)」といいます。(2023年3月24日現在)
商標を出願すると特許庁の「審査官」が審査をします。しかし多くの場合、理由をつけて突っ返されます。これを「拒絶理由通知」といいます。つまり、この状態では商標登録をすることができません。
そこで、書類や図面を訂正して再度審査を行うようにお願いします。これを「補正」といいます。そして拒絶理由通知と補正を何回か繰り返し「登録査定」を得ることになります。
しかし、この手続きを行っても何らかの理由で登録査定が取れない場合があります。この場合、商標権の取得をあきらめるか、上述した不服審判を提起することになります。
不服審判の判断は特許庁の結論で最終判断です。そのため、慎重かつ厳格な審理が行われます。このような状況に、出願人の清水建設は切羽詰まっていることでしょう。
参考
https://corporate.jp.sharp/news/230322-a.html
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元機械技術者のWEBライター。その後は→専門商社→特許技術者へと渡り歩く(飲み歩く)。その後フリーランスで特許調査に関わる。ミドル世代。
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