2022年の欧州特許出願数、日本が世界3位
欧州特許庁(EPO)は、2023年3月28日に「2022年EPO特許レポート」を公開した。
EPO全体としては2022年に合計で193,460件の出願を受理し、前年比2.5%増となっている。 世界的なパンデミックや経済の不確実性もあったが、技術革新に関する活動が昨年も堅調であったことを示している。
日本人(企業や個人)が2022年にEPOに出願した件数は前年比0.4%減の21,576件で、米国(48,088件)、ドイツ(24,684件)に次いで第3位となった。
国名 | 割合 | 出願件数 |
---|---|---|
アメリカ | 24.9% | 48 088件 |
ドイツ | 12.8% | 24 684件 |
日本 | 11.2% | 21 576件 |
中国 | 9.8% | 19 041件 |
フランス | 5.6% | 10 900件 |
EPOにおいて日本の特許出願がトップの技術分野は、「電気機械、装置、エネルギー」で、クリーンエネルギー技術に関連する発明が多く出願されている。日本はこの分野で2,100件を出願しており、トップとなった。企業別に見ると、パナソニックが5位、日立製作所が9位となっている。
また、EPOで日本人の出願が2番目に活発な技術分野は運輸分野で、トヨタ、日産、マツダ、ホンダ、スズキといった大手自動車メーカーを筆頭に自動車分野の特許出願が非常に強い。
以上のとおり、EPOでは日本人の出願として、自動車とクリーンエネルギーに関連する技術分野が活発になっている。
日本は今までもハイブリッド自動車など環境技術に強みを持っていたが、今後、電気自動車になっても同分野で強みを発揮していくことを期待したい。
参考
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000118599.html
2022年EPO特許レポート:https://www.epo.org/about-us/annual-reports-statistics/statistics/2022.html
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特許関係の仕事に従事して10年。5年間は特許事務所で500件以上の出願原稿の作成に従事。その後、自動車関連企業の知財部に転職し、500件以上の発明発掘から権利化に携わってきました。現在は、知財部の管理職として知的財産活用の全社方針策定などを行っています。
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