製造工程の数値化・見える化で、誰でも一定の品質を担保できる、工場向け電動工具発売
パナソニック株式会社エレクトリックワークス社は、工場の組立作業を支援する電動工具の新シリーズ「Azeloss(アゼロス)」の発売決定を、2023年3月28日に発表しました。本商品の発売は、今年7月を予定しているそうです。
近年、製造業は「人材の育成と確保」「省エネ・生産性向上」が求められています。
これは、製造工程の作業者でのベテランが減り、経験の浅い就業者が増え、技術承継や育成コストが課題となっているためです。またDX化・IoT活用により、各製造工程を細かく分析し、無駄を排除し効率化を目指す動きが活発化しています。
そのため、ネジの取り付けなどで使用される電動工具にもDX化が求められています。
例えばネジの締め付けは、ネジに応じて適切な力で締め付ける必要があります。そして一定の力での締め付けは、作業者の長年の勘によって行われてきました。ネジ止め作業にも年季がいるのです。
そこで、ネジの締め付け力をあらかじめ電動工具に設定することで、一定の締め付け力でネジを締め付けることが考えられます。近年の電動工具はこのように今まで経験や勘で行われていた作業を数値化することで、経験の浅い作業者でも安定した品質を保つことができるように工夫されています。
これが「製造業のDX」の組み立て現場での具体例です。
パナソニックの「電動工具」事業
今回「電動工具」関連の特許を調査したところ、2016年~2023年にかけて1,369件の出願があり、そのうちパナソニック分は368件の出願がありました(特願2021-150437など)。また、「アゼロス」の商標は2021年に出願され登録されています(登録6555813)。
1,369件というのはかなり多い数字です。また、2016年以前を含めるともっと多く6,000件以上の出願があります。また、368件という数字もかなり多く、パナソニックがこの分野に注力しているのが読み取れます。
このように、生産現場のDX化はこれから進んでいくと考えられます。特許調査を行うことで、これから伸びていく分野をある程度予測することも可能です。
参考
https://news.panasonic.com/jp/press/jn230328-2
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000005087.000003442.html
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元機械技術者のWEBライター。その後は→専門商社→特許技術者へと渡り歩く(飲み歩く)。その後フリーランスで特許調査に関わる。ミドル世代。
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