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東レ、繊維断面の形状をナノレベルで精密制御した新規高機能繊維を開発~商標×特許~

東レ株式会社(東京都中央区)は、『繊維断面の精密制御による高機能テキスタイルの開発』について、公益社団法人日本化学会より「第71回(2022年度)化学技術賞」を受賞しました。受賞は複合紡糸技術「NANODESIGN」の開発と、それを用いた高機能繊維の製品化が業績として認められたものです。

複合紡糸という技術は、一種類の糸では難しい繊維の高機能化を目的として、機能性素材の開発に用いられています。しかし従来の複合紡糸では、特性の異なる2種類の樹脂による組み合わせの形態を安定化させるためには、製造条件の設定が難しく、さまざまな制約がありました。

今回開発した複合紡糸技術「NANODESIGN」はこの課題を解決し、求められる特性を繊維の設計に落とし込むことができるようになりました。

そこで、東レの「合成繊維」に関すると特許を調査すると2015年~2021年の間に84件の特許が出願されています(特願2021-108526など)。東レは繊維メーカなので当たり前といえば当たり前ですが、活発な特許出願が行われています。

商標「NANODESIGN」は2014年から~2023年の間に5件出願されています(商願2023-000714など)。

普通、商標は製品名やサービスの名前ですが、ここでは技術の総称として使われています。IT分野などではソリューションの名前として使いますが、東レは似た使い方をしています。

このように技術の総称として商標を使うと、直感的に技術を説明できるメリットがあります。技術の一つ一つは特許で細かく保護し、セールス的には技術を効果的にアピールすることができます。技術をセールスにうまくつなげようとする東レの戦略が見てとれます。

参考

https://www.toray.co.jp/news/details/20230328113611.html

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