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電力シェアリング、EVの充電のタイムシフトによる環境価値を創出・取引する技術を特許化

電力シェアリング(品川区)は2023年4月4日、電気自動車(EV)の電力系統における再エネ比率の高い時間帯での充電や、昼に充電して夜に放電するタイムシフトによる、CO2削減価値を定量的に算定・評価・取引する技術を開発し、その基本特許を取得(特許第7246659号)しました。

一般的に電力は貯められない性質があるため、電力消費に伴うCO2排出量(電力系統平均)は、太陽光発電が多く稼働する晴天昼間と、石炭火力発電が多く稼働する夜間では格差が生じます。

出典:プレスリリース

このため、晴天昼間に充電するのと夜間に充電するのでは、電気自動車1km走行あたりのCO2排出量も格差が生じるケースがあります。従って、できるだけ再エネ比率の高い晴天昼間に充電するほうが電気自動車利用のエコ度がより一層高まり、多くの環境価値が創出されます。

出典:プレスリリース

電力シェアリングが取得した特許は、昼に充電するタイムシフトにより創出される環境価値を精緻に測定・評価する技術です。

そこで、この特許を調査したところ、「環境価値評価システム、環境価値評価方法、及びプログラム(特願2022-166542)」として特許が成立しています。

内容の骨子としては、電力タイムシフトの現状評価の低さの確認と改善案の提案です。

現在、再エネ電力の価値は時間帯に関わらず同一と評価されており、再エネ電源構成比率の低い時間帯に再エネ発電を行う、再エネで発電された電力を蓄電池等に充電して需給逼迫時に放電する、などの時間シフトの希少性価値が評価されていません。

そのための、時間帯に関わらず再エネ電力比率を向上・平準化・底上げさせるインセンティブが十分に付与されていない状況を改善させるために、時間帯別の希少性を加味した再エネの評価を行うためのシステムです。つまり時間別の変動を抑制し、平準化を図るための評価技術です。

細かいことのようですが、このような、小さな技術の積み重ねが全体として大きな効果を生み出すのです。そしてITを駆使することにより、本特許のような「小さなことの積み重ね」を効率的に行えます。

参考

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000119617.html

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