オプジーボ関連特許の訴訟、和解へ。小野薬品が一時金支払い
小野薬品工業は、がん免疫治療薬「オプジーボ」関連の特許を巡る訴訟で、アメリカのダナファーバーがん研究所に契約一時金を支払うことで和解したと、2023年4月10日に共同通信が報じた。
小野薬品が支払う契約一時金などの金額は非公表とした。2023年3月期の連結業績に与える影響は5月の決算発表時に公表する。
クライブ・ウッド博士とダナファーバーがん研究所のゴードン・フリーマン博士は、オプジーボの仕組みである「PD-1」ががん細胞と関係していることを明らかにした論文を、京都大学の本庶佑氏と共同執筆していた。
両氏はオプジーボをはじめ、PD-1などに関する特許に、共同発明者であるとして加えるよう求めた訴訟を米国で起こした。そして、2019年に米連邦地方裁判所は2人を共同発明者として認定した。
なお小野薬品工業はオプジーボ関連の特許をめぐり、本庶佑氏と訴訟が起きている。当時の訴訟は2021年に小野薬品が本庶氏と京大へ計280億円を支払うかたちで和解をしている。
発明者の認定については企業間で問題になることも多く、真実と異なる発明者を記載した特許は無効となる可能性もあるため注意したい。
参考
共同通信:https://nordot.app/1017232435246940160?c=302675738515047521
日経新聞:https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF078BI0X00C23A4000000/
訴訟の和解成立に関するお知らせ | ONO CORPORATE:https://www.ono-pharma.com/ja/news/20211112_2.html
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特許関係の仕事に従事して10年。5年間は特許事務所で500件以上の出願原稿の作成に従事。その後、自動車関連企業の知財部に転職し、500件以上の発明発掘から権利化に携わってきました。現在は、知財部の管理職として知的財産活用の全社方針策定などを行っています。
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