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AIの無断学習、日本の著作権法の取り扱いは?

2023年4月12日に朝日新聞は、AIによる著作物の無断学習について報じた。

「Stable Diffusion」などの画像生成AIが急激に普及し、米国ではアーティストが著作権侵害で訴訟を起こすなど懸念も広がっている。

日本でも2022年の夏ごろから画像生成AIが登場している。AIを使った創作コンテストが開かれたり、生成された画像集が出版されたりと活用が進んでいる。

一方、作品が無断で学習に使われるおそれがあるとして、ネットで活動するイラストレーターが「AI学習禁止」を宣言するなど、懸念の声もあがっている。

ただし日本の著作権法は、AIなど新技術の活用を促し産業競争力を強化する観点から2018年に改正され、権利者の許諾なくAIに著作物を読み込ませて学習させることができる。

これについては主に著作権法第三十条の四、そして第四十七条の四および五で触れられている。

第三十条の四 著作物は、次に掲げる場合その他の当該著作物に表現された思想又は感情を自ら享受し又は他人に享受させることを目的としない場合には、その必要と認められる限度において、いずれの方法によるかを問わず、利用することができる。ただし、当該著作物の種類及び用途並びに当該利用の態様に照らし著作権者の利益を不当に害することとなる場合は、この限りでない。
一 著作物の録音、録画その他の利用に係る技術の開発又は実用化のための試験の用に供する場合
二 情報解析(多数の著作物その他の大量の情報から、当該情報を構成する言語、音、影像その他の要素に係る情報を抽出し、比較、分類その他の解析を行うことをいう。第四十七条の五第一項第二号において同じ。)の用に供する場合
三 前二号に掲げる場合のほか、著作物の表現についての人の知覚による認識を伴うことなく当該著作物を電子計算機による情報処理の過程における利用その他の利用(プログラムの著作物にあつては、当該著作物の電子計算機における実行を除く。)に供する場合
引用:著作権法 | e-Gov法令検索

AIによる学習は問題が無いとしても、学習した著作物にもとづいてAIが創作したものの取り扱いをどうするか、今後の議論に注目が集まる。

参考

https://www.asahi.com/sp/articles/ASR4D6FB3R4DUCVL03K.html

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