紙製なのに水と油に強く、ヒートシール性がある包装資材「ペーパック」新登場
OSPグループの中核企業で、シール・ラベル、フィルム製品、紙器パッケージ、販促ツールまでをワンストップで製造する大阪シーリング印刷株式会社(大阪)は、脱プラスチックフィルムの包装資材「ペーパック」を新発売すると2023年4月12日に発表しました。
新製品「ペーパック」は、プラスチックフィルム不使用ながらも熱で融着可能なヒートシール性を持つ、水と油に強い紙製の包装資材です。
商品名「ペーパック」は紙を表す「ペーパー」と、梱包材を示す「パック」を組み合わせて新しい商品名としたものと考えられます。
ところが、「ペーパック」という商品名は商標登録されていません。通常、販売の前に商標登録を行うことが多いのですが、2023年4月13日現在では、出願が行われていません。
そこで調査を行ったところ、別の出願人が2016年12月5日に「エコペーパック」の呼び名で出願を行い、2017年5月12日に登録が行われています(第5946631号)
この「エコペーパック」、呼び名が「ペーパック」に「エコ」を付けただけで、よく似ていると思いませんか?
これはあくまでも推測ですが、大阪シーリング印刷としては事前に商標調査を行い、呼び方が似ているために商標権が取得できないと考えて、出願を控えたという可能性があります。
今後、この別の出願人と商標の使用をめぐって争いになる可能性がありますが、大阪シーリング印刷は何が何でも商標権取得!という考えではないのかもしれません。
商標に限らず、特許においても出願戦略は柔軟に考える必要があります。
参考
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000113373.html
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元機械技術者のWEBライター。その後は→専門商社→特許技術者へと渡り歩く(飲み歩く)。その後フリーランスで特許調査に関わる。ミドル世代。
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