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ラーメン屋も知財投資!一蘭の知財活動を調べてみた

(この記事は、2024年8月24日に作成したものです。)

高い認知度を誇る一蘭の知財活動をご紹介!

店舗の作りやブランディングによる独自性で高い認知度を誇るラーメン屋の一蘭。

一蘭には「赤い秘伝のたれ」「味集中カウンター」「オーダー用紙」など特徴的な”元祖”がいくつもあります。

今回は、そんな一蘭の知財活動について調べてみました。

多くの商標出願

株式会社一蘭の企業名で検索すると、54件の登録商標が出てきます。

「一蘭」のロゴはもちろんのこと、様々なキャッチコピーの商標も登録になっています。

商標登録第5478606号
出願日:2011年 10月 18日
区分:43類
出願人:株式会社一蘭

商標登録第6727446号
出願日:2023年 3月 1日
区分:28,29,30,32,35,43類
出願人:株式会社一蘭

商標登録第6749291号
出願日:2023年 3月 1日
区分:30,35,43類
出願人:株式会社一蘭

区分も、基本となる43類(指定商品:飲食物の提供)だけでなく、最近は、調味料や飲食料品となる他の分類を増やす動向が見られます。

また、海外での商標取得にも積極的です。中国では模倣業者対応で話題になった同社ですが、他にも米国や欧州でも商標を出願し、海外への事業展開も意欲的なことが見て取れます。

ちなみに現時点で一蘭はアメリカ、香港、台湾に店舗を持っています。

出典:Global Brand Database”Ichiran Inc.”

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一蘭を模倣した店舗・商品や偽WEBサイト店舗にご注意ください。|一蘭について|天然とんこつラーメン 一蘭
【NEWS】NHKおはよう日本にて 【(社)日中商標権情報センター】

意匠でどんぶりの保護?

意匠登録第1578046号

出願日:2016日12月19日
物品の名称:どんぶり
出願人:株式会社一蘭

こちらのどんぶりは合格祈願の願掛けの五角形状になっており、太宰府参道店のみですが、実際に店舗で使われています。

太宰府参道店は合格や縁起の良さを追求した店舗ということで、太宰府天満宮に参拝する受験生のみならず、同社にとっても意味合いの強いどんぶり形状なのでしょう。

意匠出願から、その保護意識の高さがうかがえます。

特許も出願!?

一蘭は設備投資にもこだわりがあるようで、関連する特許も保有しています。

特許7448260号
【発明の名称】調理装置
【発明が解決しようとする課題】本発明は、安定した品質の調味液を供給可能な調理装置を提供することを目的とする。

こちらはNo3(表中の、上から3番目の特許)の内容で、安定した品質の調味液を供給するための装置にまつわる特許です。

またこの特許の出願後もNo2、No1と調理装置の出願が続いていますが、これらは分割出願の案件であり、同社の本設備関連特許への注力が伺えます。

ラーメン屋であっても知財とは深い関係があることが改めて感じられる事例でした。
また、日本のラーメンというものが世界に広がり始めている中、その商標出願の重要性の高まりも見受けられます。
この事例を読んで、自社の商標出願を見直していただければ幸いです。

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