広まる”推し活”と関連する様々な商標出願。その動向を調査!
(この記事は、2024年11月26日に作成したものです。)
最近話題の推し活に関する商標を調査してみました。
ここ数年で定着した「推し活」という言葉。皆さんも聞きなじみがあるのではないでしょうか。
実際、グーグル検索で見ると右肩上がりで検索頻度が上昇しています。
このように言葉が広まっている中、商標ではどのようになっているか調べてみました。
”おしかつ”で検索
J-PlatPatの商標称呼検索で”おしかつ”で検索すると32件もの商標がヒットしました。
こういった商標がヒットしました。
それぞれ、検索してみると関連する商標を実施している様子もうかがえます。
”推し活”商標の活用例
こちらは、商標権者のブランドPASTEL RICHにて展開しているヘアオイル。
商標権者である音楽評論家が、様々なメディアで推し活学と銘打って発信をしている例もあります。
Web3を活用した推し活を、”推し活3.0”として様々な事業展開を進めている権利者もいます。
ヴォレアス北海道、北海道コンサドーレ札幌と共に取り組む「推し活3.0」事業が経産省のスポーツDX促進事業に採択(PR TIMES)
これらの事例を見て頂くとわかる通り、推し活+○○という形で商標出願がされていることが多くあります。
最近では、商願2024-057737「推し活マンション」や、商願2024-050305「推し活カーテン」などの意外な組み合わせで出願がされています。
推し活を絡めた商品企画を考えられている企業の方は、こういった自社の製品分野×推し活に関する商標出願を考えてみてもよいと思われます。
というのも、仮に競合他社が商標を取得してしまうと、自社がそのネーミング・ロゴを使用できなくなるから。ただし過去の事例では登録に至らなかったケースも多くあるため、識別力についてはよく検討した上で進める必要があります。
おし違い商標
上記のように推し活に絡めた商標が増えている中、”おし”を変えた出願も出てきました。
出願番号:2024-85112
出願日:2024年 8月 6日
出願人:シヤチハタ株式会社
シヤチハタ社らしく「捺し」に変えたユニークな出願ですね!
今後も推し活については、認知と事業機会が増えていくと予想され、こういった商標観点での知財活動が盛り上がりを見せると思います。
健康関連商品の知財、企画開発や生産立ち上げを経験してきた元エンジニア。皆さまに役立つ情報を発信したいと思いWEBライター活動中。趣味はスポーツ全般、カメラ、映画鑑賞
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