盛和塾にも商標?解散後の動向にも要注目
(この記事は、2024年12月27日に作成したものです。)
盛和塾という日本でも多くの経営者が学びの場として参加していた団体があります。
すでに解散した同団体の商標の今の状況や解散後の各地域のメンバーの知財活動について調べてみました。
盛和塾とは?
「盛和塾」は、故 稲盛和夫氏(京セラおよびKDDIの創業者)によって設立された経営者育成塾です。
参考:盛和塾 | 社会活動 | 稲盛和夫について | 稲盛和夫 オフィシャルサイト
1983年、稲盛氏は経営に悩む若手経営者たちからの要請を受け、経営の基本理念や具体的な実践方法を教える場として設立しました。
その特徴は、稲盛氏の実体験に基づいた「稲盛哲学」を中心にした経営理論と実践指導にあり、数多くの経営者に影響を与えてきました。
活動の幅は日本全国のみならず海外にも広がり、最盛期には会員数が1万人を超えるまでに成長。経営セミナーや講演会、著名な経営者の実体験を共有する場として機能し、多くの中小企業の発展に貢献しました。
しかし、その活動は稲盛氏の高齢化に伴い2020年に解散しました。
盛和塾の商標
盛和塾の商標は初めは稲盛氏が自ら出願されており、その後管理のため京セラへ移管したようです。
区分としては、9類、16類、28類、35類、41類、42類を取得しており、セミナーや、出版物・スマホアプリ等による情報発信などを想定した取得が中心となっています。
※28類の玩具関連も取得されているのは興味深いですが、理由は不明。
規模も大きく、書籍やセミナー活動も多くあったことから商標取得の必要性は非常に高い団体だったことが伺えます。
盛和塾解散後の活動
京セラ側は、盛和塾商標を維持しています。これは、過去の出版物等の関係もあることから維持する判断をしているものと考えられます。
各地域のメンバーについては、解散後は独自に経営者のための学びの場をそれぞれ継続している模様です。
関連する商標は?
独自に活動を始めた各団体は、上記の様に盛和塾の名前は降ろし、経営塾という表現で活動する事例が多くあります。
内容的に商標取得は難しいことや、出版活動なども見受けられないため、出願例もほぼ皆無でした。
一つだけ、以下のように登録しているケースがあります。
まとめ
盛和塾は、日本の経営者の中でも伝説的な団体と言えます。そして、規模や活動の範囲の広さから商標の重要性が高くなっておりました。
盛和塾解散後の今、各地域の団体はかつての規模での活動とはなっていない模様で商標の取得は特にされていないようです。
今回は、盛和塾に関する商標を調べてみました。
経営塾も商標を活用するケースがあるということがよくわかりました。また、故 稲盛氏の書籍は興味深いものが多く、ご一読されてみてはいかがでしょうか。
健康関連商品の知財、企画開発や生産立ち上げを経験してきた元エンジニア。皆さまに役立つ情報を発信したいと思いWEBライター活動中。趣味はスポーツ全般、カメラ、映画鑑賞
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