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東北大学の商標出願!研究だけじゃない積極的な活動とは~大学の商標シリーズ③~

(この記事は、2025年2月24日に作成したものです。)

理系大学として高い人気と成果を誇る東北大学。
その商標取得の動向も非常に興味深いものがあります。

東北大学の商標出願の傾向とは?

東北大学は、日本有数の研究機関として多岐にわたる商標を出願・登録しています。

特に、先端技術、学内プロジェクト、ブランド展開の3つの分野で活発な動きが見られます。

① 先端技術関連の商標

東北大学は、材料科学、医療技術、AI(人工知能)、量子技術などの分野で商標を多数出願しています。いくつか例を見てみましょう。

② 学内プロジェクトや研究機関の商標

東北大学は、学内の研究プロジェクト名や各種機関を商標化することで、学術的成果のブランディングを行っています。

  • 「Tohoku University Hospital(TUH)」(登録4850111):東北大学病院のブランド確立
  • 「COI TOHOKU」(登録5717563):「日常人間ドック」の開発を行うCOI東北拠点
  • 「CFRenD」(登録6175742):原子炉廃止措置基盤研究センター

③ ブランド・イベント名の商標

研究成果だけでなく、東北大学はその活動・キャラクター・学内ブランドの商標化も進めています。

東北大学は、単なる学術機関にとどまらず、研究成果を社会実装するために商標を戦略的に活用していることが分かります。

東北大学のキャラクターブランド活用

最近の大学は、多くが大学イメージキャラを各所で活用しています。

東北大学も、その商標の中に複数のキャラクターのイラストが存在します。

大学だけでなく、研究所や工学系女性研究者育成支援推進室などに公式キャラクターが存在するというのも同校の興味深い特徴と言えます。

これらは、積極的に広報活動にも利用され、東北大学のブランディングにも寄与しているようです。

Youtubeチャンネル「研一ちゃんねる」

研一 LINEスタンプ

ずんだぬきカレンダー

こういったキャラクターは、大学の親しみやすさを向上させ、大学の認知や活動内容を広く認知してもらうための戦略的なツールとなり得ます。

東北大学の商標戦略のポイント

東北大学の商標登録から読み取れるポイントは以下の通りです。

技術・研究分野の商標を積極的に出願

  • 同校の最先端の研究を積極的に商標化
    「プラズマアグリ」「メタ接合」など、新技術のブランド化が進む

プロジェクトや機関名の商標化でブランド価値を向上

  • 「Tohoku University Hospital」「CFRenD」などの名称を商標登録研究機関のブランド価値を守るために積極的に商標出願を行う

キャラクター等広く親しまれるブランドの構築

  • 「ずんだぬき」や「頭脳うどん」など、広く親しまれるキャラクターや食事などに関しても商標を活用しブランディング

まとめ

東北大学は、技術・研究、学内ブランド、キャラクター展開など、多角的な商標戦略を進めています。

これは、多くの企業と比べても非常に積極的な商標活用をしているものと感じます。

今後も、東北大学は研究成果を社会に還元するために、商標戦略を活用したブランド展開を強化していくと思われます。技術系の商標だけでなく、学内プロジェクトやキャラクター等の商標出願とその利用にも注目です。

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