「仙豆」も商標出願されていた!-iPTimes.-
(この記事は、2022年8月28日に作成したものです。)
こんな方に向けた記事です。
☆ドラゴンボールファンの方へ
☆商標出願に興味がある方へ
本記事のここがポイント!!
「仙豆(せんず)」ってご存知でしょうか。
私は実在するものではないと思っていたので商標出願されたと知り驚きました。
詳しく見ていきましょう。
「仙豆(せんず)」って何?
「仙豆」とは、鳥山明氏が描いた漫画「ドラゴンボール」に出てくる架空の豆のことです。見た目は枝豆のような緑色で栄養価がとても高く、登場人物が敵との戦いでパワーを失った際などに食べると、体力がかなり回復するという優れもの。直径は1cmほどなのに、1粒食べれば10日間は空腹知らずだそうです。
誰が出願したの?区分は?
今回、「仙豆」を商標出願したのは「株式会社アルプロン」さんという、プロテインを中心としたサプリメントの製造や販売をしている会社です。
こちらのTwitter情報によれば、今回の出願された「仙豆」の商品カテゴリ(出願区分)は 5類のサプリメント、人用栄養補助食品、プロテインを配合した栄養補助食品等とありますね。出願区分はこの商標を出願した会社が、どんな商品やサービスでこのネーミング等を使いたくて出願したのかを知る手掛かりとなります。アルプロンさんは「仙豆」という名の新たなサプリメントなど発売する予定なのでしょうか。
類似の出願もあった。
「仙豆」という商標出願は既に他社により出されていました。
出典 J-platpat 商標登録第5749737号公報
こちらの登録商標は、株式会社マルヤナギ小倉屋という大豆加工品などを販売している会社によるもの。
この公報の画像2枚目、(511)(522)欄を見てみると、加工食品などのカテゴリ(出願区分29.30類)で出願されていることがわかります。一方、アルプロンさんが出願した今回の「仙豆」は先ほどお伝えした通り、区分が5類のサプリメント等ですので、出願区分(つまり展開したい商品のの内容)がマルヤナギ小倉屋さんとは異なっているとわかります。
出願区分が違えば既に他社により出願されている商標でも登録になるの?
そうとは限りません。
先の出願と「類似群コード」が同じだと類似する商品やサービスと判断されるので登録が難しくなります。
類似群コードとは、例えば、マルヤナギ小倉屋さんの商標登録第5749737号公報の(511)(522)欄、「29類の最後にヨーグルト」と書いてありますね。さらにその「ヨーグルト」の下に、31C01 31D01などと数字とアルファベットの記号があります。この記号のことです。
まとめ
アルプロンさんのウェブサイトを見ても仙豆に関するニュースを見つけることができなかったのですが、今後「仙豆」と名付けたプロテインや栄養補助食品を販売する予定なのでしょうか。発売されたらどんな味なのか、どんな効果のある商品なのか。体に良さそうだしちょっとした話題になりそう!
2022.7.28に出願された「仙豆」は、現在はまだJ-platpat上に出てきていません。商標出願は原則として出願日から2、3週間ほど経過すると、内容が一般に公開されます。もっと出願内容を詳しく見てみたい方、登録になったか確認したい方はJ-platpatをこまめにチェックしてみると良いかもしれません。
特許事務所で6年間勤務。明細書作成や中間処理に従事。翻訳の仕事も請け負ってきました。元々はデザイン系専攻でして、図面を作成するのが一番楽しい時間です。現在はフリーで活動中。
あなたの技術に強い弁理士をご紹介!