「とちおとこ」という語が商標出願された話-iPTimes.-
(この記事は、2022年12月12日に作成したものです。)
こんな方に向けた記事です。
☆お腹がすいた方へ
☆面白い商標出願に興味がある方へ
本記事のここがポイント!!
先日出願された「とちおとこ」という語を聞いて何をイメージしますか?
私は「とちおとめ」の仲間のイチゴが発売されるのかな?と思いました。
さて今回はこの商標出願について詳しく見ていきましょう。
「とちおとこ」って何なのかの推理してみる
「とちおとこ」と一文字違いの「とちおとめ」について、まずは簡単におさらいしましょう。
「とちおとめ」とは栃木で開発されたイチゴの品種です。果肉が大きめで赤々としていて、スーパーでもよく見かけますよね。「とちおとめ」は商標登録ではなく、品種登録をされた後にその期限が切れています。よって今では全国どこでも栽培することができるのです。
さて本題の「とちおとこ」ですが、試しに検索をかけてみると、J2のサッカークラブ「栃木SC」の「トチオトコSEVEN最終順位発表」というニュースリリースに辿り着きました。人気投票で選ばれた7人が「トチオトコ」として2022後期のポスターに登場したそうです。
栃木SCは、かつて日本代表にも選ばれた三都主アレサンドロ選手が在籍していたこともあるクラブです。
今回の「とちおとこ」はイチゴじゃなかったのかも?
どんな出願?
こちらのTwitterアカウントは、最近出願された商標を呟いて教えてくれるアカウントです。
この商標の出願人は「豊田 恵介」さんでした。いったいどんな人なのでしょう。栃木SCに関係ある方なのかな?と思いつつ、ネットで検索してみました。しかし栃木の真岡市でバナナを栽培している豊田恵介さんにたどりついたものの「とちおとこ」との関連性は見当たらず、その他の有力情報は得られませんでした。
「とちおとこ」商標の公開公報を見てみると、出願人の住所は「滋賀県長浜市」とありました。
栃木じゃなく、まさかの滋賀県!
今回の出願の商品カテゴリ(出願区分)は第30類(果物・野菜・豆類又はナッツを主原料とするものを除く。),パン,サンドイッチ,中華まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,ミートパイ)と、第31類(果実,バナナ)です。
出願区分はこの商標を出願した会社が、どんな商品やサービスでこのネーミング等を使いたくて出願したのかを知る手掛かりとなります。
ということはやはりお菓子や果物など食べ物として「とちおとこ」が販売されるということなんですかね?
栃木SCの「トチオトコSEVEN」と、今回の出願とは別物かもしれません。
バナナの栽培をしている豊田さん有力説でしょうか。しかし住所が滋賀県というのがどうもひっかかります。
まとめ
真相がまだ闇に包まれている「とちおとこ」の商標出願ですが、今後の動向がとても気になります。この商標は2022年の10月に出願されたばかりで、まだ登録の審査結果は出ていませんでした。
今回の出願が登録になったかどうか知りたい方はJ-platpatの出願番号欄に「2022-120603」と入力して検索し、こまめにチェックしてみると良いかもしれません。
特許事務所で6年間勤務。明細書作成や中間処理に従事。翻訳の仕事も請け負ってきました。元々はデザイン系専攻でして、図面を作成するのが一番楽しい時間です。現在はフリーで活動中。
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