「運呼」という語が商標出願された話-iPTimes.-
(この記事は、2023年1月27日に作成したものです。)
こんな方に向けた記事です。
☆なんだか最近元気が出ない方へ
☆面白い商標出願に興味がある方へ
本記事のここがポイント!!
今回は、読み方が気になる商標のご紹介です。
誰が、何のためにこの語を出願したのか、とっても気になります。
どんな出願?
今回出願されたのは、読み方の気になるこちらです。
読み方は「うんこ」で正しいのでしょうか?
こちらのTwitterアカウントは、最近出願された商標を呟いて教えてくれるアカウントです。このツイートは160件以上もリツイートされていました。そしてこのツイートに対して「どんなパッケージで売るつもりなんだ」など、この語に対する驚きの声がたくさん寄せられていました。
この商標の出願人は「誠産業株式会社」です。
今回の出願の商品カテゴリ(出願区分)は、第5類(サプリメント,整腸剤,薬剤,食餌療法用飲料,食餌療法用食品,乳幼児用飲料,乳幼児用食品,乳幼児用粉乳)です。
出願区分はこの商標を出願した会社が、どんな商品やサービスでこのネーミング等を使いたくて出願したのかを知る手掛かりとなります。
出願区分に整腸剤などがあるので、この商標は飲むと便通のよくなる薬などに使うつもりで出願したのでしょうか。
ネットで検索してみてもサプリメントや整腸剤などを販売していそうな「誠産業株式会社」を見つけることができませんでした。しかしJ-platpat上に掲載されている公開公報を見ると、出願人の「住所又は居所」に愛知県名古屋市とありました。そのため、こちらの会社なのかな?でも事業内容が全然違いそうだな?と謎が深まってしまいました。
同じ区分の出願をもう一つ見てみよう
先程紹介した商標が出願されてから2週間ほど後には、同じ第5類を選択したこちらのマークも出願されていました。
こちらのツイートは150件以上も「いいね」されていました。見た目がうんちの商標に対して、指定商品として「ビタミン」が選択されていることを不思議に思った人が多かったみたいです。
いつも、うんち関係の商標が出願されるとこのアカウントも盛り上がります。
出願人は先程の「運呼」の出願人とは異なり、「株式会社エバース・ジャパン」でした。こちらは神奈川県横浜市にあり便秘薬などを販売している会社です。
これら商標が区分されている第5類について簡単に見ていきましょう。第5類は、「医療用の薬剤」などの区分です。
薬品の他に、医療「機器」以外の医療用品もこの第5類に含まれます(例えば「医療用のガーゼ」、「おむつ」、「サプリメント」)。なお化粧品やせっけん類は第3類、「衛生マスク」や「医療機器」は第10類です。
また、錠剤以外のサプリメントで一般の飲食料品の形をしているもの(たとえば、シリアルバー)は、他の区分(第30類など食品区分)になる場合があります。
出願したい商標の出願区分を調べたい時には、特許庁のこちらのサイトの一覧から調べることができます。
まとめ
今回紹介した2つの商標の今後の動向には注目ポイントが多くあります。しかしこの商標は2022年12月に出願されたばかりで、その登録の可否についての審査はまだ始まっていないようです。
今後、この出願が登録になったかどうか知りたい方はJ-platpatをこまめにチェックしてみると良いかもしれません。
特許事務所で6年間勤務。明細書作成や中間処理に従事。翻訳の仕事も請け負ってきました。元々はデザイン系専攻でして、図面を作成するのが一番楽しい時間です。現在はフリーで活動中。
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