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<弁理士探偵がゆく>パロディ商標、生みの親?〜パロディ商標チェック編〜-iP Times.-

(この記事は、2022年5月25日に商標専門弁理士が作成したものです。)

こんな方に向けた記事です。
☆パロディ商標が気になっている方へ
☆面白い商標の登録を調べている方へ

本記事のここがポイント!!

いつの時代も生み出されるパロディ商標。実は、一人の出願人が多数のパロディ商標を出願している状況を発見しました!本記事でご確認ください。

多数のパロディ商標を発見した!

有名ブランドの商標を模倣して作り出されるパロディ商標。

バツグンの知名度を誇る有名ブランドはそれだけで価値があるものです。

同一の商標として使用することは権利の侵害となってしまうため、もちろん不可となりますが、なんとかその知名度にあやかりたい……そのような気持ちは働くのかもしれませんね。

そのパロディ商標について一人の出願人から多数の出願がされていたことを「探偵」は発見しましたので、ご報告いたします。

まず、以下をご覧ください。

(引用:第6310377号|https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1800/TR/JP-2020-047298/694034727569AA466A4414E94337CE88CDD203827A16BD426B7E07C383F30674/40/ja|特許庁データベース J-platpat)

んん?これはパロディではなく、普通の登録商標では??

そうです。こちらは普通の登録商標ですよね。

では、同じ読み方でもこちらの商標になるとどうでしょう?

(引用:第6289888号|https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1800/TR/JP-2020-035282/7AABBD8B9143C15F247F6F14B07AA90EFF0C49CF6D4464CF0BA048B505CDBE58/40/ja|特許庁データベース J-platpat)

ひっくり返ったワニのマークにオコシテの読み方。

あの有名ブランドを想像させないでしょうか??

特に、ワニのロゴがひっくり返っているとはいえ、あの有名ブランドに酷似しています

それから、こちら。

こちらもあのブランドと若干勘違いしますよね。

(引用:第6368388号|https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1800/TR/JP-2020-035282/7AABBD8B9143C15F247F6F14B07AA90EFF0C49CF6D4464CF0BA048B505CDBE58/40/ja|特許庁データベース J-platpat)

こちらは、読み方は「ニャンピオン」です。

ただ、ロゴマーク部分はあの有名ブランドを参考にしているのかなと感じますね。

パロディ商標多数登録出願!!

実は、

これらの商標登録や出願中の商標は、出願人は同一(黒川暢朗氏)

となっております。

以下でご確認を!

(引用:特許庁データベース J-platpat)

パロディ商標というと、それだけで悪であるかのような風潮もありますが、それはそれで表現方法の一つ、立派な創作物であると考えることもできます。

マネされる側としては、フリーライドやポリューション(便乗使用やブランドの汚染)に繋がるため、できれば使用しないで欲しいと考えることでしょう。

ただ、あまりにマネ・模倣が制限されると、デザイン活動の停滞を招くことにもなりかねないため、一律登録不可とするのはいかがなものでしょうか。

商標川柳・今日の一句

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