建築物の意匠権を都心型マンションにて取得!アスコットの生み出すオンリーワンデザイン
株式会社アスコット(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:中林毅)が、2022年10月に竣工した「ASTILE(アスティーレ)目黒」の外観デザインにおいて、当社初となる「建築物の意匠権」を取得したと、2023年3月7日にプレスリリースにて報じた。
同社は「中期経営計画(2023年9月期~2027年9月期)」において、創業以来の強みである「企画開発力の一層の強化」を重点施策の1つとして掲げており、知的財産権(意匠権)の取得はその取り組みの一環だ。不動産価値創造のプロフェッショナル集団として、オンリーワンのデザインと品質を追求している。
建築物の意匠は、2020年4月1日に特許庁により改正された意匠法において知的財産権として新たな保護対象となり、近年注目が高まっている。本物件では、大きな窓を格子状のフレームで額縁のように囲った独自性の高い外観デザインに対して建築物の意匠登録が認められた。
登録番号:意匠登録第1737554号
登録日:2023年2月15日
ショーケースのような特徴的な外観を創出している同社のグリッドフレームは、夏の日差しや西日を避ける環境調整機能に加え、前面道路からの視線や隣戸同士の目線を遮ることによりプライバシー配慮の役割を担っている。また、各フレームには雨垂れを防ぎ美観を保つ水切り金物を設置し、デザイン性だけでなく機能性も兼ね備える。
2020年4月1日に内装の意匠が意匠法で規定される前は、不正競争防止法や著作権法で内装の模倣を防止していたが、模倣の防止を相手方や裁判所に認めてもらうことは、容易でなかったという実情があった。
例えば、意匠権の侵害を立証するには自社の登録商標と他者の意匠とが類似していることを立証すればよいが、不正競争防止法を適用するためには自社の意匠が周知または著名であることを立証する必要がありハードルが高い。
今後は建物の登録意匠を活用することにより、独自の外観デザインを第三者が模倣することの牽制力を高めることができ、建物のデザインを提供する企業の利益が適切に保護される。
参考
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000037.000080981.html
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特許関係の仕事に従事して10年。5年間は特許事務所で500件以上の出願原稿の作成に従事。その後、自動車関連企業の知財部に転職し、500件以上の発明発掘から権利化に携わってきました。現在は、知財部の管理職として知的財産活用の全社方針策定などを行っています。
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