OpenAI、「GPT」商標の早期権利化を申請するも却下
対話型AI「ChatGPT」の話題が広がるにつれて、「ThreatGPT」「MedicalGPT」「DateGPT」「DirtyGPT」などChatGPTに似た名前のサービスや商品の商標登録を申請する企業が登場し、危機感を募らせたOpenAIが「GPT」という言葉の商標登録を急いでいると、2023年4月26日にIT系ニュースサイトのTechCrunchが報じた。
OpenAIは2022年12月に「Generative Pre-trained Transformer(生成可能な事前学習済み変換器)」の略である「GPT」の商標を申請している。(US Serial Number 97733259)
さらに、ChatGPTに便乗するサービスが続々と出現しているため、OpenAIはアメリカの特許商標庁に対し「無数の権利侵害や模倣アプリが誕生し始めている」ことを理由に審査プロセスを早めるよう請願を出した。
しかし特許商標庁は「OpenAIが関連費用の支払いや、特別措置の正当性を裏付ける適切な証拠書類の提出を怠ったから」として、OpenAIの申請を却下した。
DECISION
Therefore, your request is hereby dismissed. You may file a new petition to make special that includes supportive documentary evidence and petition fee.
本報道は米国商標の登録状況に関するものであったが、日本でも既にGPTに関する商標が出願されている。2023年4月27日現在は、J-PlatPatで「GPT」と検索すると2023年だけで16件の商標がヒットする。
商標は先願主義なので、これからOpenAIと先願者との間でトラブルや交渉があると予想される。このような事態を避けるためにも、新サービスや商品を販売開始する際には、事前に商標権の取得を徹底したい。
参考
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特許関係の仕事に従事して10年。5年間は特許事務所で500件以上の出願原稿の作成に従事。その後、自動車関連企業の知財部に転職し、500件以上の発明発掘から権利化に携わってきました。現在は、知財部の管理職として知的財産活用の全社方針策定などを行っています。
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