あなたはどのブランド派?新生活でも大活躍の”手帳”に関する知財を紹介
(この記事は、2024年4月24日に作成したものです。)
多くの人が日々使っている”手帳”。
今日は、その手帳にまつわる知的財産をご紹介いたします。
春になって心機一転、新しい環境に身を置いている方も多いのではないでしょうか?
特に4月は、新しい手帳を手にする方も多いはず。様々なライフスタイル商品を取り扱うハンズでは、季節に合わせておすすめの手帳紹介特集も組まれています。
そんな”手帳”には各社さまざまな工夫を凝らしており、たくさんの知財が詰まっています。
今回は、そんな手帳に関する知的財産をご紹介いたします。
NOLTY(ノルティ)の事例
NOLTY(ノルティ)は、株式会社日本能率協会マネジメントセンターが展開する手帳ブランドの名前です。
ビジネス用の手帳として、振り返りや改善を思いつくようなレイアウトがなされており、人気も高いです。
書店や雑貨屋で、これに似たディスプレイを見たことがある人も多いのでは?
\文具女子博 popup-in 博多2024/
— NOLTY公式 (@NOLTY_Official) March 15, 2024
明日いよいよ開幕✨
📢絶賛会場設営中です!!
NOLTY(日本能率協会マネジメントセンター)のブースは
22
です!
皆様のお越しを楽しみにお待ちしております😊#文具女子博#博多阪急@bungujoshi pic.twitter.com/1g1uApcxXn
商標登録もばっちり
名前を付け、ブランディングをしているので、当然商標登録もされています。
商標登録第5598388号
出願日:2013年2月5日
区分:9,16,18,41
文房具類が押さえるべき16類がきちんと取得されています。その他の区分では、かばん類や、電子出版物、インターネット等の通信ネットワークを介した通信教育など、文具に比較的関連性の高い分野の内容が含まれています。
”こだわり”も意匠や特許で保護
意匠登録第1336590号
出願日:2008年1月29日
意匠委に係る物品:手帳用紙
特許第5945028号
出願日:2015年4月27日
発明の名称:手帳
【要約】
【課題】
複数の予定の種類を混乱することなく明確に分けて記入でき、複数の日ごと記入欄を横断する時間を示す時間補助線を設ける必要を無くして記入し易くした。
【解決手段】
自分の予定・家族の予定・関心事項の進捗状況の確認予定・などの複数のテーマごとに時間が重なる複数の予定などを記入可能にした手帳であって、見開いた左右の各ページ10をそれぞれ連続する1日分の記入用として前記各ページに付された連続する月日および曜日12と、左右の各ページ10に設けられ前記テーマごとに分けて一日分の予定を書き込み可能とした複数本の時間目盛り付き罫線16と、これら罫線16の下方に連続して設けられたメモ欄18と、を有する。
手帳はちょっとしたデザインの違いで使い勝手が大きく変わります。独自のこだわりのある企業はこうして特許や意匠でも保護活動をされているようです。
マルマンの事例
この色と柄、見知っている人も多いのではないでしょうか?
マルマンはイエロー×モスグリーンの表紙で有名なスケッチブックのほかにも様々な文房具を展開しており、手帳も人気商品の一つです。
“あの柄”の商標
この図柄に関しては、商標権がいくつか確認されました。
同社のシンボルともいえるこの図形での商標出願はこのようになっております。デジタル関連の区分はなく、文具、かばん関連の登録のみとなっています。また、図形の出願であるため色彩の商標は確認されませんでした。
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意匠権はどんな感じ?
件数は少ないですが、手帳用紙やバインダー綴じ、ペンケース等、文具で広く意匠出願がされています。
ちなみに番号8.9の出願人「宮崎マルマン株式会社」は、マルマン製品の製造を行っているグループ会社です。
ほぼ日手帳の事例
超人気手帳ブランドとして必ず名前が挙がるの、ほぼ日手帳でしょう。
【突撃!隣の #ほぼ日手帳】
— ほぼ日手帳公式📖 2024年版の手帳を販売中! (@hobonichi_techo) March 29, 2024
手帳チームのメンバーが、気になる「隣のあの人」に突撃してほぼ日手帳の使い方をレポートします。今回はデザインチームのわたこに突撃!… pic.twitter.com/vvLxrPinj8
株式会社ほぼ日が展開するほぼ日手帳では、「ほぼ日手帳」での商標が2件ありました。
初めに16類で文具関連の区分を取得し、後日9類と41類(デジタル系への対応)を図り、事業の拡大が進んでいるものと思われます。
また、「ほぼ日」としての商標登録についても多数ありました。
社名でもある「ほぼ日」を中心とした事業展開とブランディングをされていることから、このような商標取得をされているものと思われます。
また、同社はデジタル関連の特許出願も複数件行っていることから比較的知財に対して積極的であることもうかがえます。
いかがでしたでしょうか?
身近な文具でも様々な知的財産が関係していました。
自身の使っている文房具にどのような知的財産があるか調べてみるのも面白いと思います。
また、企業によって商標の取得の仕方や状況も大きく異なりました。最近は文房具メーカーのデジタルとの連携のサービスも増えており、商標の観点からもそれが垣間見えたのではないかと思います。
健康関連商品の知財、企画開発や生産立ち上げを経験してきた元エンジニア。皆さまに役立つ情報を発信したいと思いWEBライター活動中。趣味はスポーツ全般、カメラ、映画鑑賞
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