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立体商標の活用事例!カール・ハンセン&サンの積極的な模倣対策

(この記事は、2024年8月18日に作成したものです。)

知的財産権は取得するだけでなく、活用することが重要。
今回は、カール・ハンセン&サンの取得した立体商標の活用について調べてみました。

カール・ハンセン&サンの立体商標

デンマークの老舗家具メーカーであるカール・ハンセン&サン(CARL HANSEN & SØN)には、長い間愛されるロングセラー商品としてYチェアがあります。

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背もたれやアームまで続くフレームの流れるようなカーブが美しい商品は、日本でも高く評価され、10万客以上も売れているとされていました。

しかしながら、本商品について、立体商標の取得までの道は大変難しく長いものでした。

実は一度拒絶査定を出されており、それを不服として知財高裁の審決取消訴訟まで進むこととなったのです。最終的にはカール・ハンセンの主張が認められ、無事権利化まで至りました。

参考:世界的ロングセラーの椅子「Yチェア」は立体商標 – 日本経済新聞

模倣品に悩まされていたゆえの立体商標

このYチェアは1950年誕生と古くからあり、なおかつ商標出願当時には既に意匠権も切れていたため、多くの模倣品が存在していました。

そういった背景もあり、立体商標の取得は待ち望まれたものでした。

参考:意匠権切れの名作イス、気になる模倣品の完成度 – 日本経済新聞

立体商標登録されて以降、税関への差止申立制度を活用し、模倣品の水際対策が積極的に行われています。

その摘発件数も多く、実は税関の事例紹介として取り上げられるまで有名になりました。

意匠権もない中、模倣品への対処として今回は立体商標を活用されています。

ただ権利を持つだけでなく、積極的に活用することが重要であると、改めて考えさせられる事例のように感じます。

いかがでしたでしょうか?
今回は、立体商標の活用事例の紹介いたしました。
この他にも多くの立体商標があり、実施品も多くあります。ぜひいろいろとご覧になっていただければと思います。

参考:立体商標とは?具体例も一緒に解説します!

参考:“G-SHOCK”立体商標登録 40年間愛された証

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