政党も商標権を保有?その活用方法とは?
(この記事は、2024年11月28日に作成したものです。)
2024年10月には衆議院議員選挙があったりと、各政党の名前を目にすることも多い昨今。今回は関連する商標を調べてみました。
政治活動は商取引の対象にならないことから、本来商標が必要となることはありません。
とは言っても様々なセミナーの実施や刊行物を有することから、一部、商標が求められるケースがあります。
今回は政党がどのような商標を持っているか調べてみました。
出願数の調査
各政党毎に出願数の状況をまとめてみました。(2024/11/28付)
なお検索対象としている政党は、総務省の発表している政党一覧(2024年11月5日までに公表されたもの)に基づいています。
出願数の多い政党と少ない政党(1桁出願数)が半々くらいの割合となっています。
政党が商標出願をする目的は?
上記のように、出願数の差があるというのは、それぞれ目的に差があることから生じているものと思われます。
その点について、調べてみたいと思います。
政党名の保護
最近は、日本でも冒認出願(第三者による勝手な出願)が増えており、政党も防御目的なども含めて政党名の登録をするケースがあります。
なお商標出願をしている政党のうち、参政党は政党名の商標は保有していません。
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広報関係の商標
日本共産党は、しんぶん赤旗のために保有し続けている商標がある様子。
公明党も、発行物に関する商標を複数持っています。
ちなみに、公明党のキャラクター・コメ助も商標登録されており、ラインスタンプまで存在します。
国民民主党も政党キャラクターの商標を手厚く出願していました。こちらもラインスタンプが存在しています。
関連会社のサービスの商標
一風変わった商標を持っているのが参政党。
参政党は、「現代版ビジネス寺子屋」エドワークスというオンラインサロンの運営会社を持っており、そのサービスの商標を取得していました。
まとめ
政治団体とはいえ、商標をまったくもっていないということはないことが明らかになりました。
また、最近ではラインスタンプに出すようなキャラクターまで登録しているなど、非常に活発な活動が見られるケースもありました。
政党の商標を見る機会はなかなか無いかもしれません。
この記事をきっかけに、各政党の動向を商標の視点からも見てみてはいかがでしょうか。
健康関連商品の知財、企画開発や生産立ち上げを経験してきた元エンジニア。皆さまに役立つ情報を発信したいと思いWEBライター活動中。趣味はスポーツ全般、カメラ、映画鑑賞
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