木梨サイクルの新たな商標出願の話-iPTimes.-

（この記事は、2023年8月3日に作成したものです。）

本記事のここがポイント！！

どんな出願？

今回出願されたのはこちらです。

こちらのTwitterアカウントは、最近出願された商標を呟いて教えてくれるアカウントです。

この商標出願を見て私はドクター中松氏の言わずと知れた特許を思い出しました。それがこちらです。

これは選挙に使う用のビラとして出願されたものですし、商標出願ではないのですが、なんとなく同じ雰囲気を醸し出している気がして思い出しちゃいました。このお面ビラについて詳しくはこちらの記事をご覧ください。

さて、話をもとに戻しましょう。今回出願された商標の出願人「株式会社マザーカンパニー」は、木梨サイクルのブランドを展開している会社のようです。

そして木梨サイクルとは、とんねるずの木梨憲武さんの実家が都内で営んでいる自転車屋のことです。そこでは、自転車だけでなくおしゃれなアパレルグッズなども売っていることで有名です。

これは誰？出願意図は？

それにしてもこのお顔のかた、とんねるずファンの中では既に有名人なのかもしれませんが、一体どなたなのかすごく気になります。そして何のためにこのお顔が出願されたのでしょうか。詳しく見ていきたいと思います。

まず、出願の意図を探るために出願区分と指定商品を公報の中から読み取っていきます。今回の商標（出願2023-45168号）の出願区分と指定商品・指定役務は、第16類（ステッカーなど）、第25類（Ｔシャツなど）、第33類（ワインなど）でした。

つまり、これらの商品にこの商標を印刷したり貼り付けたりして販売するための出願かなと思われます。

そして問題は、このお方が一体誰なのか？ですね。

他の出願も見てみよう！

ところで、木梨サイクルからは他にはどんな商標が出願されてきたのか気になりませんか？

特許庁の検索サイトJ-platpatから「株式会社マザーカンパニー」と入力して検索してみました。するといくつか関連する商標を見つけることができましたよ！そのひとつを紹介いたします。

この商標は2016年2月19日に登録となっています。

商標出願の前には、同じものや類似するものが既に出願されていないか調査をすることが多くあります。しかしこの木梨サイクルの自転車マークのように図形を含む場合、類似するものが無いかをマークの状態で商標検索するのは難しいですよね。

そこで出願した商標は、図形等の商標も検索しやすいようにカテゴリ分けし、数字で表されます。そうすればその数字が同じ商標は似ている商標ということになり、検索しやすくなるという訳です。この分類を図形等分類といいます。

この分類の数字は特許庁側が付与するもので、１つの商標に対して複数付与されることも多くあります。例えばこの自転車ロゴの場合は、2.9.4の「目」、16.3.13の「めがね、めがねフレーム」、18.1.5.01の「前後のタイヤの大きさが同じ自転車・オートバイ・スクーター・三輪車（オート三輪、三輪自転車を含む）」、18.1.23の「様式化された陸上の乗物」が付与されていました。

図形等分類については特許庁の説明動画があるので、詳しく知りたい方はご参照ください。また図形等分類はJ-platpatのこちらから調べることができます。

まとめ

今回紹介した「作三さんのお顔」の商標（商標出願第2023-45168号）は出願されたばかりで、その登録の可否についての審査はまだ始まっていないようです。

今後、この出願が登録になったかどうか知りたい方はJ-platpatをこまめにチェックしてみると良いかもしれません。

とまとん

特許事務所で６年間勤務。明細書作成や中間処理に従事。翻訳の仕事も請け負ってきました。元々はデザイン系専攻でして、図面を作成するのが一番楽しい時間です。現在はフリーで活動中。