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オリンピック商標シリーズ(1)〜羽生選手の名前編〜-iP Times.-

羽生結弦 商標

(この記事は、2022年2月1日に商標専門弁理士が作成したものです。)

こんな方に向けた記事です。
☆オリンピック商標問題について学びたい方へ
☆中国の商標問題を学びたい方へ

本記事のここがポイント!!

・羽生選手の名前があぶない
・歴史は繰り返す

羽生選手の名前があぶない

さて、いよいよ北京オリンピックの開催が迫ってきました!!

コロナの影響で夏のオリンピックがイレギュラーの時期での開催となったため、またすぐオリンピック!?と思っている筆者ですが、選手のみなさんには、日頃の成果を十分に発揮して頂きたいものです。

だがしかし。そこには巨大な利権が絡むオリンピック。世界の「マネー」が集まり、便乗商法が後を立たないのも現実のようです。

そんな中、以下のような記事が掲載されていました。

羽生結弦が“政治利用”され違法グッズが蔓延!? 北京五輪前の中国で巻き起こる異常な羽生フィーバー

(記事引用:https://news.yahoo.co.jp/articles/10f10d2cb7913c2c4c38a2338655399ca143e809?page=1)

このようなことはよくあることであり、今更大して驚きはしません。だが、やはり勝手に「羽生結弦」選手の個人名をビジネスに利用するのはいかがなものか。

スポーツ選手というのは我々一般人にとってはとても尊いものでしょう。クリーンなイメージで世間に感動を届ける。そうなると、悪い言い方でとても利用価値があるものとなってしまいます。もちろん、羽生選手も絶大な人気を誇るが故のこうした問題であることが容易に想像がつきます。

しかし、選手名を勝手に利用するということを日本で行ったとしたら大変なことになります。一番はSNSなどによる私刑が考えられます。個人の情報発信拡散が容易になった現代では、もはや商標登録できるできないよりも、不誠実な行いによるブランド価値の毀損の方がよっぽど企業にとってはイタイのではないかと思います。

オリンピックの選手名は、所属企業・マネジメント会社または本人でないと商標登録はできないだろうけれども、もし出願した企業がいたとしたら、かなりブランドの価値の低下を覚悟で行う必要があろうかと思います。

中国の商標データベースを見てみると…….

中国の商標データベースには多数の「羽生結弦」商標の出願を発見できました。

(引用:中国の国家知識産権局HPデータベース http://sbj.cnipa.gov.cn/)

歴史は繰り返す

歴史は繰り返す。今回は「悪い意味で」です。オリンピックに関わらず、世界的なビッグイベントが開催される際は、こうした悪事が行われていることを我々は認識しておく必要があります。

そして、そんな事態に呆れかえっている私をさらに驚かせたのが以下の記事

中国で「羽生結弦」が商標登録申請 所属のANA「状況は把握している」

「はいはい、なるほど、別の媒体による記事ですね」程度に思っていた私の目に飛び込んできたのは、その記事の日付!!

(記事引用:https://www.j-cast.com/2019/08/07364599.html?p=all)

2019年!!!

なるほど。3年前から羽生選手の名前は中国で狙われ続けているのか。金儲けのために。2022年になった今でも商標や著作権などの問題が発生しているのかと思うと、本当に由々しき事態です。そして、中国にはこのような倫理観の欠ける行為は即刻辞めてもらいたい!

まとめ

オリンピックは巨大な利益をもたらす代わりに、大きな問題を引き起こしているのも事実としてはある。そういった事実もしっかりと認識しておく必要があると考えます。

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