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その登録待った!刊行物等提出書ってどんな手続き?-iP Times.-

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(この記事は、2022年2月23日に商標専門弁理士が作成したものです。)

こんな方に向けた記事です。
☆商標実務初心者の方へ
☆より商標の実務能力向上を目指している方へ
☆他人が出願している商標で登録させたくないものがある方へ

本記事のここがポイント!!

今日のテーマは商標実務についての上級編!特に、他人の出願で登録をさせたくないものが発生した場合に取りうる措置を解説します。この記事を読むと、さらに商標実務に詳しくなれてしまいますよ!

刊行物等提出書って何?

一言でいうと、

  • 特許庁へ情報を提供すること。

多くの場合は、他人の出願にかかる商標の審査中に提出するものを指します。
では、なぜ、その刊行物提出書を出すのでしょうか?

それは他人が出願中である商標を登録させないためです。
分かりやすく言い換えると、要は「チクリ」です。

「ほら、このコトバはこんなにたくさん使われています!この人に独占権を与えるのはやめてくださいね!」

というイメージです。

例えば、ある業界で流行りつつあるコトバについて、他人が既に出願してしまっているケースがあるとします。このままじっとしていては商標登録されてしまう可能性もある。そんな時に、刊行物を提出して審査官にその具体的な内容を伝えるのです。

この刊行物は、雑誌や書籍など紙媒体だけでなく、webページなどでももちろん可能です。

以下は、以前の記事のテーマになっていた日本ハム球団以外の第三者の「BIG BOSS」商標出願の件です。こちらも、なんと刊行物提出書が出されており、拒絶理由が通知されています。はて、刊行物を提出した方は誰なのでしょうかね……

(具体的な内容を知りたい方は特許庁へ問い合わせる必要があり、費用がかかります。)

「BIG BOSS」商標続編。新庄BIGBOSSは国をも動かす!!
https://tokkyo-lab.com/syouhyou/iptimes16

(引用:商願2021-138869 特許情報プラットフォーム|J-PlatPat

刊行物を提出した場合の効果は?

間違いなく、効果はあります。

もちろん、刊行物を提出したからと言って、100%他人の出願中商標が登録にならないということはありません。しかし、確実に審査官の心証形成(登録すべきか否かの判断)には役立ちます。

皆さんも審査官の立場に立ったら、そう感じませんか?

「このような事実があります。」と言われた場合、「まあ、そうかもな。」と思ってしまうのが人間です。よっぽど、的ハズレなもの以外は、一旦登録不可の判断がされても不思議はありません。

ちなみに、私、商標好き太郎は刊行物等提出を行ったことも、提出されたこともどちらもあります。これが来ると結構厄介であり、証拠として不十分であることの証明は思いのほか、難しいものです。

まとめ

刊行物等提出書手続きも結構重要。ぜひ、このような手段があるということも覚えておこう!

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