FENDIのはぎれ販売が書類送検に繋がった理由とは
2023年3月3日に「ダイソーが高級ブランド”FENDI”のロゴ入り“はぎれ”を無断販売?女性社員”仕入れ先から大丈夫と”」というニュースが報じられ、3月5日に弁理士の栗原潔氏が見解を述べた。
100円均一ショップのダイソーが販売する裁縫用のはぎれセットの中にイタリアの高級ブランドFENDIのロゴが書かれていたものがあったことで、商標権侵害の疑いにより、仕入担当のダイソー社員と企業としてのダイソーが書類送検されたという事件である。
商標権侵害を刑事事件化するためには、「故意」という要件が必要だが、今回のケースが故意にあたるかどうかは微妙との見解だ。ダイソーの社員の方は「仕入れ先から大丈夫と言われ、確認をしなかった」と述べており、過失はあったとしても故意とまでは言いにくい。
今回のケースで言えば、はぎれを流出させたサプライヤーの方の責任が重い(FENDIとの契約違反の可能性が高いでしょう)と思われるので、そちらの捜査を進めるために書類送検したのかもしれないとのこと。
ブランドロゴは模倣が容易なだけに、市場に偽物が流通しやすい。また、偽物と分かっていながら購入する消費者もいるため、偽物を製造する業者も後を絶たない。今回の事件が刑事事件に発展すると、そのような業者の抑制にもつながるかもしれない。
参考
https://news.yahoo.co.jp/byline/kuriharakiyoshi/20230305-00339847
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特許関係の仕事に従事して10年。5年間は特許事務所で500件以上の出願原稿の作成に従事。その後、自動車関連企業の知財部に転職し、500件以上の発明発掘から権利化に携わってきました。現在は、知財部の管理職として知的財産活用の全社方針策定などを行っています。
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