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愛犬の名前まで商標取得合戦?大谷翔平のデコピンに関わる商標出願が大量発生?

(この記事は、2024年10月14日に作成したものです。)

有名人に関わる名称はなんでも商標出願される昨今。
今回は、「デコピン」について調べてみました。

8月28日に始球式を行うなど、最近大活躍な大谷翔平選手の愛犬「デコピン」。

当然、注目されれば商標界隈でも出願が殺到することが恒例となりつつある昨今。「デコピン」の商標問題についても探ってみました。

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世界中の注目を集める愛犬「デコピン」

大谷翔平選手の愛犬「デコピン」くんは、大谷選手の活躍と相まって、瞬く間に世界的な注目を集めました。

その可愛らしさとユニークな名前は、ファンの間で話題となり、大谷選手の人気をさらに後押ししています。

そんな中で、「デコピン」という名前が商標登録を申請されたというニュースが広まりました。

またGoogle Trendsで検索をしてみると、2023年12月から検索頻度が上昇していることが見て取れます。ちなみにデコピンくんが公に初登場したのはアメリカ時間で2023年11月16日のことです。

商標出願のタイミングと内容

2023年以降に「デコピン」という名前が商標として出願されたのは、2023年12月18日から25日にかけての4件です。

この出願は、大谷選手の愛犬がメディアに登場した直後であり、便乗的な意図がうかがえます。

しかし、この商標出願には特許庁からの拒絶理由通知がすでに発せられ、商標登録は実現していません。

拒絶理由の内容

第3条第1項第6号(第1号から第5号までのほか、識別力のないもの)の内容で拒絶理由通知が発せられています。

特許庁の判断は「デコピン」の名前がすでに広く使われているため、商標としての識別力がないとされています。つまり、この名前を独占的に使用する権利を認めることが適切ではないといえます。

昨今、このように話題となった名前についての登録は難しい状況にあります。しかしながら、このような便乗的な出願はニュースで取り上げられることも多く、出願人の売名的な理由で出される可能性も考えられます。

実際、2024年に入ってからも以下のように継続的に出願がなされています。個人でだけでなく、企業も出願していることも注目すべき点かと思われます。

大谷選手の関連商標出願の過去事例

過去には、大谷選手の愛称「SHO TIME」も商標出願されましたが、拒絶されています。

その拒絶理由としては、識別力がない、公序良俗に反する、大谷選手の関連商品であると誤認される可能性がある、など複数の理由が挙げられましたが、商標登録の判断はその時々の状況や流行に左右されているようです。

話題となったタイミングの直後は特に審査が厳しい模様でした。

今後の展望と結論

最終的に「デコピン」の商標出願がどうなるかは、特許庁の審査にかかっていますが、識別力が不足していると判断された現在、商標登録が認められる可能性は低いでしょう。

また、現在の状況に至る前に「デコピン」という名称を商標登録している企業が存在しています。

そのため、仮に大谷選手が自身で商標出願を行った場合でも、登録できない可能性が高いと考えられます。

著名人やその関連する名称・発言を基にした商標出願は、出願こそできるものの登録の難しさが浮き彫りとなっています。
出願には手間も費用もかかりますし、特許庁にも手間をかけますから、安易な出願はやめましょう。

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