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リブランディング活動と知財対応の実例を紹介します

(この記事は、2024年8月24日に作成したものです。)

リブランディング活動と知財活動の事例をご紹介いたします。

近年、日本でもブランドづくりの意識が高まり、ロゴから店舗デザインまで、様々なリブランディング活動が活発になってきています。

その活動には知財も密接にかかわっています。

今回は、リブランディングによって行われた知財活動の事例をご紹介いたします。

リブランディングとは?目的や効果

リブランディングは、企業や製品のブランドイメージを再構築するプロセスです。

市場の変化に対応し、ブランドの視覚的要素やメッセージ、価値提案を見直して新たな方向性を示すことで、競争力を強化し、売上や認知度を向上させます。

また、新しい顧客層の開拓や、既存顧客との関係改善を目指します。

知的財産の視点では、リブランディングの過程で生じる新たなロゴやスローガンに関する商標の調査/出願の対応や、店舗のデザインなどの意匠に関する活動が必要となるケースがあります。

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事例1:くら寿司

くら寿司株式会社は、同社の回転寿司チェーン”くら寿司”について、2020年1月21日にクリエイティブディレクターの佐藤可士和氏のプロデュースによって、リブランディングを行いました。

参考:くら寿司がグローバル展開に向けて新ロゴを導入 佐藤可士和が江戸文字をベースに現代的にデザイン

リブランディングにあたっては、ロゴが刷新され次のような変更が行われました。

ロゴの刷新にあたって、商標の出願も行われました。

以下の内容はロゴ刷新時の商標出願の一部です。この他にも商品名やデジタル関連のサービス等、多数の出願が行われました。

商標登録第6270088号
出願日:2019年 9月 19日
区分:35類
出願人:くら寿司株式会社

商標登録第6270089号
出願日:2019年 9月 19日
区分:35類
出願人:くら寿司株式会社

また、それだけでなく、店舗の内装や備品に関わるような意匠出願を行うことで、同社のブランドイメージに関わる観点を模倣されないように徹底的に権利化を図ったことが伺えます。(リブランディング以前は意匠の出願活動なし)

出願例

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事例2:花王

老舗日用品メーカーの花王も、ロゴの変更などの変遷があり、それに合わせた商標出願が行われていました。

ロゴの変更によって、印象が大きく変わっているのがわかるかと思います。

これらの変更に合わせて、商標出願も行われることがあるわけですが、グローバルで展開する企業では、次のように海外での出願も必要になります。

リブランディング活動は、企業のアイデンティティの確立の上では非常に重要な活動です。

そして、そこには知財も密接に関わっています。海外も含めれば多数の商標を出願、登録、維持する費用が生じるため、大きな投資も必要になることが多々あります。

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先々を見越したブランド戦略と知財投資を意識していただければと思います。

リブランディング活動と知財の関係についてご紹介いたしました。
もし、ブランドに関わるお仕事をされている方は、ぜひ知財にもご注意いただければと思います。

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