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専門家に聞く!ビジネスモデル特許の概要とトレンド

ビジネスモデル特許とは

こんにちは!知財タイムズ編集部です。

近年何かと注目を注目を浴びているビジネスモデル特許ですが、
知財タイムズへの問い合わせ数も非常に増えてきています。

コロナ禍でビジネスそのものが様変わりしたこともあり、ビジネスモデル特許は今まで以上に注目され始めています。

今回はビジネスモデル特許に強い、原田国際特許商標事務所の原田貴史弁理士にお話をお伺いしました!

(取材協力:原田国際特許商標事務所

ビジネスモデル特許とは?

まずビジネスモデル特許の専門家でもある原田弁理士に、
そもそもビジネスモデル特許とは何かということを伺ってきました!

早速ざっくりとした質問なのですが、
ビジネスモデル特許とはズバリ何でしょうか?

どこまでがビジネスモデル特許と定義するのが難しいですが、新たな世の中の仕組みコンセプトをビジネスモデル特許として出願する場合が多いです。

なるほど。新たな仕組みやコンセプトですね!
でも新しければどんな仕組みでも特許になるという訳では無いですよね?

もちろんです。
特許として認められるには様々な条件がありますが、一つ大事なのは再現性です。

再現性・・・?
具体的に言うとどんなことですか?

例えば”松坂大輔選手のフォークボールの投げ方”は
新たな仕組みであっても、再現性が極めて低いので特許にはなりません。

なるほど!わかりやすいです!

誰もが発明内容(出願内容)を見て、同じような結果を出せるのであれば、ビジネスモデル特許になる可能性は非常に高いです。

よくわかりました!
でも何で再現性が大切なんですか?
単純に斬新なアイデアなら特許になりそうですが。。。

特許は公開することによって、産業や技術を発展させることを目的としています。
出願者には、発展に貢献する貴重な情報を公開した見返りに、独占権が与えられるといった仕組みなのです。

再現性がなければ、技術の発展には繋がらないので特許にはなりません。

ポイント

ビジネスモデル特許になるものは、新たな仕組みやコンセプト再現性のある発明です。

ビジネスモデル特許になる発明は?

ビジネスモデル特許はIT技術を用いたものが目立ちますが、
IT技術を使ってないと取れないものですか?

たしかにソフトウェアを使ったものは再現性があるので、特許になりやすいです!

ですがソフトウェアを用いていなくても、ビジネスモデル特許になることは大いにありえます。

例えばどのような技術ですか?

補助具を用いた加圧トレーニングの方法がありますね!
補助具を使うことで、新たなトレーニング法を誰でも再現できるので、特許として認められています。

他にもいきなりステーキの料理の提供方法は有名な事例です。

ポイント

ビジネスモデル特許はIT技術を用いたものだけではありません。
再現性がある新たな仕組みやコンセプトであれば、ビジネスモデル特許の可能性があります。

いきなりステーキの料理の提供方法はビジネスモデル特許の例として有名です。

この技術はテーブル番号の記載された札とテーブル番号の目印を用いて、
正しく料理を提供することができることを可能にしたものであり、再現性があります。

このように、道具や補助具を用いて再現性を高めることで、
ビジネスモデル特許として認められる場合があります。

ビジネスモデル特許の特徴は?

ビジネスモデル特許はどのような特徴がありますか?

ビジネスモデル特許の特徴は、目に見えない技術を出願するというところです。

目に見えない技術を見える化させて、特許を出願しなくてはならないので、
どのような見せ方で出願するかが非常に重要になってきます。

なるほど!
そうなるとやはり専門家に相談するのが重要ですね。。。

そうですね。
ビジネスモデルでITを使っている場合などは特に注意が必要です。

具体的にどんな注意が必要なんですか?

IT技術を用いたビジネスモデル特許の場合、裏側のアルゴリズムなどで取ってしまうと非常に危険です。

最も重要なアルゴリズムや計算式を世間に知られてしまう事となりますし、仮に模倣されてしまっても権利侵害を立証するのが難しくなります。

ポイント

ビジネスモデル特許は目に見えない技術を見える化し、出願しなくてはなりません。
どのように見える化するかが非常に重要な分野なので、しっかりとビジネスモデル特許に精通した弁理士に相談しましょう。

特にIT技術を用いたビジネスモデルは注意が必要です。
見せ方によっては最も重要なコア技術を他人に知られてしまう可能性もあります。

ビジネスモデル特許を取得するメリットは?

ビジネスモデル特許についてだいぶ分かってきたのですが、
ビジネスモデル特許を取るメリットって何ですか?

特許を取得する事で会社の信用度が高まります。
新たな取引先やアライアンス先を開拓するきっかけにもなります。

市場独占ができるので、価格決定力を持つことができるのも大きなメリットの一つです。

またビジネスモデル特許は、新たな仕組みやプラットフォーム出願が多いので、ライセンス収入の可能性も高い分野です。

なるほど!
ライセンス収入で成功している事例はどんなものがありますか?

Jcastの事例は非常に有名ですね!
Jcastはエリアターゲティング技術のビジネスモデル特許を取りました。
エリアターゲティング技術は広告や天気予報など、様々なビジネスに汎用性があるので、ロイヤリティ収入にはぴったりの技術です。

ライセンス収入。。。夢が膨らみますね。。。!

ポイント

ビジネスモデル特許のメリットは

  • 会社の信用度が上がり、機会の拡大につながる。
  • 市場独占することができ、価格決定力を持つことができる。
  • ライセンス収入につながる可能性もある。

などが挙げられます。

ビジネスモデル特許の今のトレンドは?

ちなみに今どのようなビジネスモデル特許がトレンドになっていますか?

今はやはりコロナの影響で、オンライン対応に関するビジネスモデルが注目を浴びています。

やはりコロナの影響は、ビジネスモデル特許にも表れているんですね。。。

特許全体の出願件数は、昨年に比べて1割くらい減少していますが、コロナ対策やオンライン対応に関する特許出願は間違いなく増えていると思います。

ビジネスモデル特許に限らず、特許の出願から今後のビジネスのトレンドを読み解くことができますね!

ポイント

ビジネスモデル特許は他の分野の特許よりも、世の中の状況によってトレンドがが激しく変化します。

またビジネスモデル特許のトレンドから、今後のビジネスの流れを読み解くことができます。

まとめ

今回はビジネスモデル特許について原田国際特許商標事務所様にインタビューしてきました。

知財タイムズの編集部でも、ビジネスモデル特許についてリサーチをしていたのですが、ネット上では解決できなかった疑問や、知ることのできない知識をたくさんご教示頂きました。

ビジネスは世の中の流れとともに激しく変化します。
ビジネスの変化に伴い、ビジネスモデル特許も変化の激しい分野なので、
しっかりとビジネスモデル特許に強い弁理士へ相談するのが非常に重要だと感じました。

原田様
今回は取材のご協力ありがとうございました!

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