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産学連携・オープンイノベーションに迫る!

オープンイノベーション

こんにちは!知財タイムズ編集部です!

近年注目を浴びているオープンイノベーションですが、オープンイノベーションを効果的に行えるように支援する事業も増えてきています。

今回は産学連携・オープンイノベーションを支援する株式会社キャンパスクリエイトの須藤様にお話を伺いしました。

(取材協力:株式会社キャンパスクリエイト

<この記事でわかること>
・キャンパスクリエイトについて
・日本のオープンイノベーションの実情
・オープンイノベーションを成功させるポイント

キャンパスクリエイトとは?

須藤様、本日はよろしくお願いいたします!
早速ですが、キャンパスクリエイトについて教えてください!

よろしくお願いします!
弊社キャンパスクリエイトは電気通信大学の中に設立されたTLOです。
※TLO(Technology Licensing Organization)

TLOとは経産省と文科省が定めた組織で、産学連携を活発化させるために大学と企業の橋渡しをする役割を担っています。

なるほど!貴社は電気通信大学のTLOということなんですね!

弊社は電気通信大学のTLOですが、弊社は大学の資本が入っていないので、自由に活動ができるのが大きな特徴です!

電気通信大学の技術だけでなく複数の大学と提携をしているので、幅広い研究分野の知財に対応が可能です!

キャンパスクリエイトの事業内容は?

事業内容はどのようなものになるのでしょうか?

ライセンス契約の仲介はもちろん行っていますが、企業のお困りごと(ニーズ)に対して、全国の大学の研究(シーズ)とのマッチングを一から伴走支援を行っています!

ニーズ(企業課題)とシーズ(大学の研究)のマッチングですね!
具体的にどのように伴走支援をしているのですか?

例えば、ざっくりと”産学連携で新規事業を立ち上げたい!”という相談に対しては、どんな分野で事業したいかを定義し、その分野に合った大学の研究(シーズ)を提案するところからサポートすることが多いです。
提案した後は、大学との共同研究からビジネス化までのプロジェクトマネジメントもサポートしています。

企業の”ニーズ”に対して適切な”シーズ”をリストアップするのは非常に難しいと思うのですが、どのように選んでいるのですか?

適切なシーズの選定は弊社の
①産学官連携コーディネータ
②人工知能ナレッジマネジメントシステム
が可能にしています。

①産学官連携コーディネータは多様な研究者との交流・技術調査の経験で養った”知財の目利き力”を持っています。

②人工知能ナレッジマネジメントシステムは、インターネットの公開されている最新の知財情報と、社内の調査資料、研究室訪問資料等の非公開情報を結合したデータベースです。
AIを搭載しており、指定したシーズに関する情報を自動的にリコメンドをしてくれます。

産学官連携コーディネーターが貴社のシステムを使う事で、企業と大学の効果的なマッチングを実現しているのですね!

おっしゃる通りです!
また企業のニーズは様々ですので、ニーズに合わせて大学の先生との共同研究を支援したり、大学発ベンチャー、中小企業やフリーランスを探して紹介もしています。

どんな企業が成功している?

産学連携をする際にとても心強いサポートをして頂けることが分かってきました!
ちなみにどんな企業が貴社のサービスを利用し成功していますか?

産学連携やオープンイノベーションの成功の肝は
①企業の本気度
②担当者の熱意・力量
③信頼関係
です。
これらが揃っていれば、大学のシーズだけでなく社内全体を巻き込んでビジネス展開につなげることができます。
企業のサイズに関係なく、この3つが成功の秘訣と言えるでしょう!

ポイント

  • キャンパスクリエイトは産学連携・オープンイノベーションを一気通貫でサポートするTLO。複数の大学や企業と提携し、幅広い分野でサポートが可能!
  • キャンパスクリエイトはコーディネータと人工知能ナレッジマネジメントシステムによって、企業のニーズと大学のシーズを効果的にマッチングをすることが可能です。
  • 産学連携・オープンイノベーションに興味がある企業はキャンパスクリエイトに相談を!成功の肝①企業の本気度②担当者の熱意・力量③信頼関係です。

日本のオープンイノベーションの実情は?

ぶしつけな質問ですが、実際に日本のオープンイノベーションはうまくいっているのでしょうか?

なるほど……
”理想がどこまでか”という所ではありますが、昔に比べて大きく進歩していると思います!

産学連携で言うと、大学の外部収入が増えてきているという点や大学研究のビジネス化の事例が増えている所から見るとうまく伸びてきていると思います。

企業間のオープンイノベーションで見ても、コロナの影響を大きく受けましたが、昨年下期から状況が回復傾向にあり、スタートアップの成功事例も増えてきています。

オープンイノベーション全体で見ると、成長しているのですね!

全体で見れば成長していると思いますが、細かく見ていくとうまく機能している企業とそうでない企業の二極化が進んでいるように思います。

成功の秘訣はどこにあるのでしょうか?

様々な要因があるので一概には言えませんが、大手企業のオープンイノベーションの場合、先ほどお伝えした
①企業の本気度
②担当者の熱意・力量
は大きく関係してくると思います。

ベンチャー企業との連携の場合は事業内容の親和性やビジョンの共感性なども成功するかどうかを大きく左右しますね。

なるほど!
成功事例をしっかりと研究した上でオープンイノベーションに取り組んで欲しいですね!

どのような企業がオープンイノベーションを取り入れるべき?

ちなみにどのような企業がオープンイノベーションに取り組むべきだと思いますか?

そうですね。
オープンイノベーションは新たな事業の芽を育てることのできる取り組みです。
なので基本的にどんな企業でも取り入れた方がいいと思います。

中小企業も例外ではありません。
例えば、今回のコロナの影響で、多くの企業が融資を受けています。
この融資の使い方は大きく分けて
①既存事業の維持
②新規事業への投資
があると思います。

コロナで世の中が大きく変わり始めている今、②新規事業への投資は非常に重要視されています。
オープンイノベーションで外部のリソースをうまく活用することで、効果的に新規事業の芽を育てることができます。

中小企業もオープンイノベーションを取り入れる事例は増えていますか?

キャンパスクリエイトにも中小企業からの依頼が増えています!
コロナで厳しい状況が続いていますが、オープンイノベーションは事業を前向きに好転させていく良いきっかけになります。

オープンイノベーションの注意点

ちなみにオープンイノベーションを行う際に、何か注意点などはありますか?

そうですね……
失敗の原因の多くは、提携先との相性が合わないことです。
特に将来的なビジョンが一致していない場合は協業によるシナジーは生まれません。

なるほど!だからオープンイノベーションはお互いの信頼関係の構築が重要になるのですね!

はい。
またこれは企業内の話になりますが、オープンイノベーションにかかる費用は経理的に見ると”変動費”となるので、経営状況が切迫してきた場合、優先的にカットされてしまう所になります。

また他にも、外部のリソースを取り入れることで自社のリソースが余ってしまうなんてことも起こりうるかも知れません。

しっかりと注意点を把握した上で、オープンイノベーションに取り組むことが重要ですね!

ポイント

  • 日本のオープンイノベーションは全体的に成長傾向にあるが、成功している企業とそうでない企業の二極化が進んでいる。
  • 企業のサイズに関わらず、オープンイノベーションは積極的に取り入れるべき。オープンイノベーションは新時代を生き抜くのに必要な新規事業への投資を効果的に進めることができる。
  • オープンイノベーションに取り組む際に最も注意が必要なのは提携先と相性が良いかどうか。信頼関係を築けないとオープンイノベーションはうまく働かない。

さいごに

企業の将来を担う新規事業の芽を、外部のリソースを使って育てることのできるオープンイノベーション。
その重要性を再認識しました!

今回のインタビューは産学連携を中心としたオープンイノベーションに取り組む「キャンパスクリエイト」の須藤様でした!ご協力頂きましてありがとうございました!

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