知財ニュース 2025.10

2025年10月動向:生成AIと著作権をめぐる議論が活発化
9月には米国で生成AIを巡る訴訟が相次ぎましたが、10月に入り日本でもOpenAIの動画生成AI「Sora2」の公開を受け、その高度な生成能力に対してコンテンツホルダーの危機感が一気に高まりました。講談社やKADOKAWAなど主要出版社19社・団体は共同声明を発表し、AIによる無断学習を「著作権侵害を容認できない行為」として強く批判。オプトアウト方式(=権利者が拒否を明示しない限りAI学習を許可する考え方)は、日本の著作権法や国際条約の原則に反すると指摘しています。
集英社も単独で声明を公表し、「生成AIサービスを利用した侵害のスパイラルは止まらない段階にきている」と警鐘を鳴らしています。
コンテンツ海外流通促進機構(CODA)も、OpenAIに対し「Sora2」に関する要望書を提出し、日本の著作権制度の下では著作物の利用に事前許諾が必要であると主張を展開しています。Sora2の登場を契機に、日本でも法制度整備への議論が急速に進むことが期待されます。
- 2025.10.31 国内出版社19社・団体による生成AIに対する共同声明
「生成AI時代の創作と権利のあり方に関する共同声明 」PDF形式
- 2025.10.31 集英社の生成AIに対する独自声明
「生成AIを利用した権利侵害への対応について」PDF形式
- 2025.10.28 コンテンツ海外流通促進機構(CODA)からOpenAIへの要望書提出
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