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ホッチキスの商標!弁理士が普通名称化についても併せて解説!

世の中には多数の商品サービス名で溢れています。

すべての商品サービス名が商標登録されているわけではないですが、本記事ではせっかく商標登録したものの、後々普通名称化されてしまった商品名を紹介いたします。

併せて、具体的な商品の普通名称化に対する攻防もご紹介。
実はあの有名ジブリアニメ映画も商標問題が絡んでいました!

<この記事を読んで分かること>
普通名称はどのように認定されるのかが分かる!
普通名称化のメカニズムが分かる!
普通名称化を防ぐ政策が分かる!

ホッチキスはそもそも登録商標なのか?

 

ズバリ

登録商標です!でも、皆さんの想像とちょっと違うかもしれません。

皆さんが想像する「ホッチキス」は、主に数枚の紙を針でまとめる道具です。

しかし、いわゆるこの道具の名称として、登録商標は取られておりません。

「HOTCHKISS」は紙綴機、要は「機械」として権利を取得しているということになります。ちなみに、この権利はまだ存続しており、紙綴機について、商標「HOTCHKISS」を使用すると権利の侵害ということになります。

「ホッチキス」=普通名称化した商標として知られているものの、正しくは数枚の紙を針でまとめる道具での登録商標ではないというのが答えになります。よく誤解される商標「ホッチキス」。こちらは、文房具として権利は初めからなかったのです。

 商標登録第4082534号 「HOTCHKISS」

ホッチキスは登録商標!
でも、皆さんが考える紙をまとめる道具(ステープラー)としての登録商標ではない!

普通名称化とは?

文字通り、普通名称として認識されるに至った商標を指します。

但し、誰がどのタイミングで判断するのかは気になるところです。

これは、「裁判所」が「具体的な事件に付随して」、普通名称になったことを認定するのです。

というのも、裁判所や特許庁は普通名称になったことを積極的には認めたくないという傾向にあります。一度権利として発生したものを抹消させるというのは、できる限り行いたく

ないのかもしれません。但し、具体的な争いが起こってしまった場合には裁判所はしっかりとその商標(言葉)が普通名称になったか否かを決定しなければなりません。

普通名称化するとどうなる?

その商標を使用しないでくださいということはできない(差止請求権を行使することができない)。そして、そのような商標にはもはや権利が及ばないということが確定してしまう(商標法26条)。

特に権利を抹消する手続きが取られることはないものの、通常は裁判所の決定を後ろ盾に、使用されてしまうことになります。

普通名称化する経緯

ズバリ

  • 代替商品・競合商品がないものだから。
  • ジャンル名として確立してしまったものだから。

例えば、「チョコレート」「ハンバーガー」「帽子」「おもちゃ」など、既に商品名としてあるものであれば、それが普通称化する危険性は少ないんです。

なぜなら、仮に「アポロ」というチョコレートがあっても、「アポロ」が普通名称ではないというのが経験則上分かるから。

しかし、「服に風を送り込み夏でも快適に過ごせる服」というのはこれまでほとんど販売されていない商品です。そうすると、「空調服」が普通名称であるかのような認識になってしまうのです(※「空調服」は登録商標です。)

そう!普通名称化する危険性の高いものは、そもそもそのような商品が世に出ていない(又はない)というのが一番危険です。

話を戻して、上記に出てきたホッチキス。

こちらは、その当時日本では紙を芯でとめる道具が一般的でなかった。だから、「ホッチキス」がその商品の普通名称かのようになってしまうのです。

登録商標が普通名称になってしまった3選

エスカレーター

escalateの英単語から取った自動階段。階段状の昇降装置。

当初商標として認識されていたものが、階段状の昇降装置の一般名称として使用され、普通名称化されるに至ってしまった。

正露丸

日局木クレオソート主成分とした胃腸薬。こちらもこの商品を「日局木クレオソート主成分とした胃腸薬」とは認識されず、お腹が痛い時に飲む「正露丸」というジャンルが確立されたようになってしまい、普通名称化されてしまいしました。

ポケベル

ポケット型の無線受信端末。こちらも、ポケット型の無線受信端末という商品がまだ一般的でない状態で、「ポケベル」が発売されてしまったため、「ポケベル」=商品名として認識されているとされてしまいました。

危なかった普通名称化

味の素

皆さん、料理番組を見ていると、「うま味調味料」という表記を見たことはないでしょうか。

「味の素」といったほうが断然伝わるのに、なぜそんな表記にするのでしょうか。

正解は、「普通名称化を防ぐため」にほかなりません。

「グルタミン酸ナトリウムを主成分とするうま味調味料」を味の素と言ったほうが具体的なイメージも湧くし、そのように表記したほうがいいのに、味の素株式会社が大反対しました。これにより、うま味調味料と表記をするようになったのです。

宅急便

それから、「宅急便」も危なかった!

普通名称は「宅配便」で、「宅急便」はヤマト運輸の登録商標です。

あのジブリ作品「魔女の宅急便」もよく確認せずに、登録商標を使ってしまったがために、その埋め合わせとして、映画配信の際、ヤマト運輸をスポンサー企業として迎い入れることになったのです。

「味の素」「宅急便」は登録商標です!
無断使用は権利の侵害になるので、要注意!

監視せよ!自助努力により普通名称化を防ぐべし

商品サービス名については商標登録をしたらそこで万全ではありません。

勝手に使用されていないかなどに加え、普通名称的に使用されていないかもしっかりチェックする必要があります。(これを「商標のウォッチング」と言います。)

特に、上記の通り、これまで世に出ていなかった商品サービスの場合は、より注意が必要です。そのジャンル名がない場合、一般人にも登録商標=ジャンル名であるかのように感じられるためです。

筆者が現在危ない登録商標であると考えるのは、やはり「空調服」ですかね。

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