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ゲーム判例シリーズ(4)〜マリカー事件編〜-iP Times.-

(この記事は、2022年3月23日に商標専門弁理士が作成したものです。)

こんな方に向けた記事です。
☆弁理士受験生や法学部などで知的財産法を勉強中の方へ
☆気になる判例をチェックしている方へ
☆ゲーム界隈で少しだけ判例に詳しい人になりたい方へ

本記事のここがポイント!!

「マリカー」は著名な表示である!根拠法となった不正競争防止法も要チェック!!

マリカー事件とは?

ゲームに関連する争いをシリーズでお伝えしているゲーム判例シリーズ第四弾!

今回は、マリカー事件をお伝えします!

なお、初学者の方は、まずは以下の記事を読んでいただくと一層理解が深まると思いますよ!

ゲーム判例シリーズ〜入門編〜-iP Times.-

カンタンにまとめると

  • どんな問題だった?→マリオのコスチュームなどを勝手に作成し、貸したりしていた!
  • 何に対しての問題?→不正競争防止法・著名表示
  • 結論を一言でいうと?→マリオのキャラ等は著名な表示である。他人がそれらのキャラを使用することは不正競争防止法違反である。

みなさん、一時期流行したマリオのキャラ等のコスチュームを貸し出し、カートで公道を走るサービスを覚えておりますでしょうか?

よくテレビなどに取り上げられていて、何度か私もテレビで見たような……と記憶しています。

しかし、あのサービスはよくよく考えてみると、権利関係はしっかりしていなかったのでしょうね。やはり、キャラクターを生み出した側(任天堂側)からすると、許可がないのであれば、そりゃその使用は止めたいと考えます。

そうです!この事件は任天堂がそのサービス提供者を相手に不正競争防止法で止めようとしたものです。

最強・任天堂の証明!

本事件は、結論として任天堂側の勝ちでした。

マリオのキャラや「マリカー」の語は任天堂が提供するサービスとして著名であり、それを勝手に営業上の利用をすることは許されないとの判断です。

不正競争防止法の目的は、事業者間の公正な競争を担保することにありますから、まさにうってつけの法律により訴えを起こしたのですね。

ちなみに、MARIモビリティ開発(敗訴した側)に命じられた賠償額はなんと5,000万円!!めちゃくちゃ高額ですね!

任天堂・法務部は、とにかく法務部が最強との呼び声高い集団であり、この事件でも勝ちを収めたようです!いやー、素晴らしいー!!

まとめ

他人の模倣や公正な競争ではない手段によって、自らの権利が侵されている場合、不正競争防止法により訴えるという手段もあることをぜひ知っておきましょう!

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