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出願前に確認を!意匠権の検索方法

意匠権 検索

工業デザインを保護する意匠権ですが、類似のデザインが既に登録されている場合は出願しても登録ができません。

今回は意匠権の検索方法(調査方法)をご紹介します。

意匠権とは何かということはこちらの記事で解説をしていますので、ご参照ください。
意匠権とは?5分でわかる意匠権の全て!

意匠権はデータベースで検索できる!

既に意匠登録されているデザインは以下のデータベースで検索ができます。

  • J-PlatPat
  • Graphic Image Park

J-PlatPatの使い方

J-PlatPatとは特許庁が公開するデータベースです。
J-PlatPatには意匠広報等のデータが格納されており、意匠出願を行い、登録されている権利の情報を確認することができます。
出願され意匠として認められなかったデザインは見ることができません。

また意匠権の経過情報(出願〜審査〜登録までの一連の手続きの情報)を見るとこができます。

簡易検索を使う

J-PlatPatでは商材名を打ち込むだけの簡易検索が可能です。

簡易検索をする場合は、「意匠」の項目にチェックを入れ、商材名で検索をしましょう。
画像の例では「イヤホン」で検索をしています。

(https://www.jpo.go.jp/index.html)

検索を行うと以下の画像のように、該当の商材の意匠権が複数表示されます。
検索結果からさらに「出願年別」や「分野別」で絞り込むこともできます。

(https://www.jpo.go.jp/index.html)

簡単にすぐ調べることができるので、まずは意匠登録を考えている商材で検索をしてみましょう。

詳細検索

J-PlatPatでは、権利を保持している会社名や登録番号などの詳細情報からも、意匠権を検索することができます。

詳細検索は上のメニューバーの「意匠」から「意匠検索」を選びます。

(https://www.jpo.go.jp/index.html)

上画面の「検索項目」を変更することで、権利を保持している会社名で検索をしたり、Dタームと呼ばれる検索記号を用いて絞りこむことが可能です。

Dタームとは意匠権専用の検索記号です。意匠の形状などの特徴を元に記号化して、区分分けをしています。

調べたい商品のDタームを知っている場合は、詳細検索が非常に便利です。

Dタームの記号は意匠の詳細説明に記載されています。

以下の画像はAppleのAirPods Proの詳細説明ページです。
(51)の下にDタームの記号が記載されています。

(https://www.jpo.go.jp/index.html)

Graphic Image Parkの使い方

Graphic Image Parkは画像を用いて、意匠を検索できるプラットフォームです。

意匠に関して詳しくない人でも、画像を準備するだけで簡単に検索できるのが特徴です。

検索結果は、検索画像に近い順番で表示される仕様となっています。

(https://www.graphic-image.inpit.go.jp/)

右の検索条件欄で、出願日や登録日で絞り込みをしたり、キーワードや分類でもフィルターをかけることができます。

簡単に登録された意匠を検索できるといったメリットがありますが、
検索の精度があまり高くないので、併せてJ-PlatPatを使う場合が多いです。

どうして意匠を検索(意匠調査)をするの?

既に登録されている意匠権の検索は、主に出願を考えている人が行いますが、
出願目的以外でも意匠調査は行われます。

意匠調査の代表的なものは以下の3つです。

  • 先行意匠調査
  • 侵害防止調査
  • 無効資料調査

先行意匠調査

先行意匠調査は既に登録されている意匠権を見つける調査です。

主に出願を考えている人が行います。

意匠権は既に類似のデザインが登録されている場合は、出願をしても登録することができないため、意匠登録される可能性があるかどうかを調べる目的で行われます。

データベースを使って自分で調べることもできますが、特許事務所に依頼をした方が確実です。

侵害防止調査

侵害防止調査は新商品を開発した際などに、自社の製品が他社の商標権を侵害していないかどうかを調べる目的で行います。

海外展開を考えている場合は、別途海外の侵害防止調査が必要になります。

先行意匠調査同様に、自分で調べることもできますが、訴訟につながるものなのでしっかりと特許事務所に依頼をすることをおすすめします。

無効資料調査

無効資料調査は、自分が意匠権の侵害で訴えられてしまった時に、訴訟の内容を否定(無効化)するために行う調査です。

訴訟を行った意匠権の有効性を否定するような先行資料を探すことによって、侵害訴訟を無効化することを目的とした調査です。

主要国の意匠検索ができるデータベース

意匠権に関しては、特許のような世界的なプラットフォームがないので、各国別々のデータベースで検索を行います。

ここでは主要国の意匠権が検索できるデータベースをご紹介します。

中国の検索データベース

Soopat.com

中国語でのみ検索ができるデータベースです。
特許や実用新案などの検索も行えます。

簡易検索と詳細検索の両方に対応しています。

アメリカの意匠検索データベース

Patft

英語でのみ検索可能なデータベースです。
特許・実用新案・商標検索にも対応しています。

簡易検索と登録番号を使った検索や詳細検索が可能です。

欧州の検索データベース

EUIPO

ヨーロッパの知的財産権の検索が可能なデータベースです。
英語でのみ検索ができます。

画像検索にも対応しているのが特徴です。

他にも簡易検索・詳細検索が行えます。

韓国の検索データベース

KITRIS

韓国語および英語で検索ができる知的財産権のデータベースです。

簡易検索・詳細検索に対応しています。

台湾の検索データベース

Taiwan Patent Search System

中国語および英語で検索可能な台湾のデータベースです。

簡易検索や分野検索・詳細検索に対応しています。

意匠権はデザインを守る大切な権利!

意匠権は自社製品のデザインを守る大切な権利です。

また2020年4月に130年ぶりの法改正もあり、注目を浴びている権利でもあります。

改正内容からもわかる通り、国を挙げてデザインを大切な権利として保護していこうという時代の流れを感じます。
※改正内容の詳細はこちらをご覧ください
 →2020年4月1日改正!意匠権はどのように変わったの?

有形財だけでなく、空間デザインやデジタル画像なども意匠権の範囲となっているので、今まで関係がないと思っていた人もしっかりと確認をしておきましょう。

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