にじさんじ 剣持刀也の商標の謎~なぜ彼だけ『必勝』なのか~
最近大人気のバーチャルユーチューバ、通称Vtuber。私も楽しく視聴させてもらってます。そんな大人気のVtuberの中でも、特に人気なのがにじさんじの剣持刀也さん!イケメンで話も面白く若い女性ファンが多いです。
開始
— 剣持刀也⚔にじさんじ (@rei_Toya_rei) March 6, 2023
5周年を迎える剣持 https://t.co/fu0AiKyOVK @YouTubeより pic.twitter.com/0P3N2xF02J
そんな剣持さん、商標登録されているのですが、ほかの人と一つ異なる点があります。それは何故か登録されている呼称が「剣持刀也」ではなく「必勝」となっている事。ネットでまことしやかに噂になっています。
私はそれが気になって理由をネットで調べたのですが、納得できる理由は見つからず、また本人に配信中のメッセージでその事を聞いたリスナーさんがいるのですが、剣持さん本人も知らなかったようで驚いていました。
そのため私はにじさんじを運営するANYCOLOR株式会社に問い合わせてみました。しかし、「知財関係についての取材は一律に受けていない」との事でした。うーん残念。
なので、個人的に「剣持刀也が呼称『必勝』で商標登録されている理由」を推測してみました。
- 剣持刀也が先に他の人に登録されていたから
- 剣持刀也という単語が特許庁に却下された
予想1:先に他の人に登録されていた
これについては一番可能性がありそうだったのですが、商標で検索しても誰も「剣持刀也」は登録していませんでした。
と、いうかそもそも、剣持刀也より必勝の方がありふれていますよね。
実際、必勝という名称が入った商標登録は134件もあるんです。
ちなみになぜ同じ名前でも商標登録できるかと言うと、商標登録する時に名称とともにその名称を使用するサービスを指定するのですが、それが異なっていれば同じ名称でも商標登録できるからです。
具体的には参考書を「必勝」という名称にして商標登録しても、他者がお菓子を「必勝」という名称で商標登録することが可能です。
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予想2:剣持刀也という単語が特許庁に却下された
これはあまり考えづらいのですが、少し検討してみました。
そもそも却下される理由としては先述したような「先に他の人に登録されていた」場合以外はあまりにも名称が一般的な人名であるような場合などです。
今回問題の剣持刀也、は一般的な人名とは言い難いですよね。
ヤクルトのデザイナー・剣持勇さんのように、剣持という苗字は実在するので微妙なところではあります。しかし、ホロライブを運営するカバー株式会社は所属のVtuber名をすべて商標登録しているのですが、その中には実在しそうな人名があるにも関わらず問題なく登録されています。
そのため「剣持刀也」が一般的な人名だから却下されたというのは考えづらいです。
なので、この2つの仮説は当てはまらないようなのでますます謎が深まりました。
結論、〇〇として「必勝」…?
また調査をしていくと意外な事実が分かりました。
にじさんじのライバーさんで立ち絵を登録されている方は、剣持さんの呼称「必勝」以外はすべて呼称なしで登録されていました。
つまり、立ち絵を登録されているライバーさんの中にライバー名で登録されている方はいないのです!反対に立ち絵はなく名前だけが登録されているライバーさんもいましたが、立ち絵&ライバー名での登録は一つもありません。
これらのことから、あくまでも推測ですが立ち絵と呼称が異なる理由は、会社としての権利の使い勝手の問題かなと思いました。
具体的には立ち絵とライバー名の組み合わせで商標登録してしまうとその組み合わせ以外で使用するのが難しくなりますが、立ち絵だけで登録していればライバー名を変えても問題なくイラストを活用できます。
私としてはその辺が理由かなと思いました。しかし、剣持さんのみ「必勝」となっている理由までは分からず。
完全な推測ですが、もしかしたら人気の高い剣持さんの立ち絵の名称を「必勝」とすることで、会社として「必ず勝つ」という願掛けなのかもしれません。
ウェブライターの星野小夜子と申します。知財、特に著作権法に興味があります。
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