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商標の区分って何?役割・選び方・注意点まとめ

ブランド名、表品名、会社名などを守ることのできる商標登録。

手続き方法や費用について調べていると「商標の区分」「指定役務」という言葉を聞くはずです。

「商標の区分」「指定役務」とは一体なにか?どんな役割があるのか。そんな疑問を解説します。

注:特許庁費用はすべて2022年4月1日改定後の金額です。

商標の区分とは?

商標の区分とは特許庁が定めた、商品やサービスの分類カテゴリーのことを指します。

区分は1類から45類で分けられており、第1類は消火剤のような化学品、第2類はインクといった塗料、のように分類されています。

商標権は商標(ロゴなど)と商品・サービスがセットになった権利です。そのため商標登録をする際は、出願書類に区分を記入して、どのサービスで使う権利なのかを明確にしなければいけません。

>>>各区分の詳細を知る

区分が違えば同じ名前も商標登録できる?

まったく同じ名前でも、区分が違えば取得できるのでは。と思うかもしれません。

実際はどうかというと、「ケースバイケース」です。

商標権を取るときは区分の他に、商品・サービス(専門用語で指定商品・指定役務)も指定をします。そして特許庁はこの指定商品・指定役務を基準に類似性を判断します。

なので「区分が違うけど指定役務が被っている、もしくは類似しているから商標権が取れない」というケースもあり得るのです。

たとえば特許庁は、「宝石箱」「家具」という指定役務は類似だと判断しています。このような場合は、それぞれの区分が第14類貴金属、第20類家具とまったくの別物でも商標権は取れません。

区分数に合わせて費用が上下する

商標の出願にかかる費用は、区分の数によって変わります

特許庁に支払う費用は以下のように変化します。また区分が増えるほど書類作成の手間も多くなるので、区分数に合わせて弁理士費用も高くなるのが一般的です。

区分数出願時印紙代登録時印紙代合計
112,000円17,200円29,200円
220,600円34,400円55,000円
329,200円51,600円80,800円

指定役務とは

指定役務とは商品やサービスそのものの事を指します。区分が分類だったのに対して、指定役務は商品やサービスそのものを定めています。

例えばお弁当屋さんが商標を取るなら、区分は第30類の、植物性食品が当てはまります。指定役務としては弁当、サンドイッチ、ハンバーガーなどが指定可能です。

指定役務は商標権の有効範囲を決める役割を持っています。

例えば「OO茶」というお茶の商品名で商標登録を、以下の形で出願するとします。そうすると「茶」という商品にのみ権利が発生するので、「OO茶」という牛乳が発売されたとしても権利の範囲外になり、侵害として訴えることはできません。

  • 登録は「OO茶」の文字
  • 区分は「第29類(コーヒー、茶などの加工した植物性の食品/飲料)」
  • 指定役務は「茶」

なお同じ区分内であれば、指定役務の数を増やしても追加料金は発生しません

指定役務の文言は自分で選べる?

指定役務の文言は自分で決められます

しかし自分で決めた場合、その指定役務が商標として登録できるか審査を行うことになります。

例えば「宇治茶」を指定役務として登録しようとしても、限定的すぎて指定役務としては認められません。

また指定役務の文言を自分で設定した場合、権利化のための実体審査に時間がかかるというデメリットもあります。特許庁は推奨する指定役務の文言を公開していますので、こちらを参考にしてください。

商標の区分・指定役務の決め方

商標の区分や指定役務の決め方について解説します。

自分で出願手続きをする人はもちろん、弁理士に依頼する人も知っていて損はないですよ。

まずは商標検索をする

商標の出願手続きをする第一歩が、既に出願されている商標の調査です。

商標をはじめとした知的財産権は独占的使用権。つまり既に同一、もしくは類似の権利が存在していると出願は拒絶され、お金も時間もかけて出願したのに権利にならなかった、という事態になりかねません

このようなトラブルを防ぐためにも、事前の商標調査はマストです。

日本の特許庁に出された出願は、特許情報プラットフォーム|J-PlatPat にまとまっています。

基本はこちらのサイトを使えばOKですが、ロゴなどの図形を図形検索することはできません。

ロゴなどの画像商標を検索したいときは、ToreruやCotoboxといったサービスを使うのがおすすめです。

区分と役務の選び方

商標調査をしたあとは、具体的な区分と役務を決めていきます。

まずは取得しようとする商材の用途を明確にしましょう。

商材の用途を明確にした時に、指定する役務(サービス)が少なそうなら、指定役務から探す方が手っ取り早いでしょう。

例えばペットボトル飲料の販売・茶葉の販売・ティールームでお茶の提供の3サービスを行う「OO茶」というブランドは、こちらの3区分で商標を取得します。

  • 緑茶:30類
  • 茶の葉:31類
  • 茶・コーヒー・ココア・清涼飲料又は果実飲料を主とする飲食物の提供:43類

特定区分内で指定役務をたくさん設定したい場合は、該当しそうな区分から指定役務を選ぶ方法もあります。

各区分の特徴と代表的な指定役務については、記事の最後で紹介中です。

ただし商標の区分・指定役務はややこしいので、初心者が自分一人で決めるのは大変です。また権利として使える範囲を決定づける重要なポイントなので、不安な人は知財のプロである弁理士にお任せするのがオススメ。

特に原田国際特許商標事務所の(R)スピード商標登録申請は、相場の半額程度で商標登録率90%超えというスペシャリストに依頼ができます!

サービスの詳細については、こちらの記事で解説しています。

区分選び・役務選びの注意点

商標の区分も、指定役務も、商標の権利範囲を決める重要なポイントです。

選ぶときの注意点も知っておきましょう。

本当に必要範囲をカバーしている権利かどうか

知的財産権は自社の技術・ブランド等を守るための手段です。しっかりと権利を守れる区分・役務になっているか、確認する必要があります。

例えばシャンプーは第3類ですが、医療用シャンプーは第5類になります。医療用で販売しているにも関わらず、第3類のシャンプーだけを見て出願してしまうと、本来守るべき範囲を守れなくなってしまいます。

かといって指定役務を大量に設定するのがいい、とも限りません。もしも同一区分内で22個以上の指定役務を設定すると、機械的に拒絶されてしまうのです。

商標権は使っている、または使う予定のある商標に対してのみ与えられる権利です。指定役務が多いと権利範囲が広くなりすぎ、本当に商標を使用するつもりがあるのかどうか疑わしいと判断されます。

この場合、使用する意思があると宣言するため、使用証明という書類を提出しなくてはなりません。

指定役務によって審査期間が変わる

指定役務の選択次第で、審査にかかる時間は変わってきます。

通常、審査には9ヶ月~1年ほどかかるのですが、特許庁ではファストトラック審査という審査期間の短縮制度を用意しています。

以下の条件を満たす出願は、無料かつ自動でファストトラック審査の対象となり、約半年で審査結果が通知されます。

  • 出願時に、「類似商品・役務審査基準」、「商標法施行規則」又は「商品・サービス国際分類表(ニース分類)」に掲載の商品・役務のみを指定している
  • 審査着手時までに指定商品・指定役務の補正を行っていない

ちなみにファストトラック審査の対象になる指定商品・指定役務は特許庁の資料でリサーチできます。

上記のうち、緑枠と赤枠が「類似商品・役務審査基準」「商標法施行規則」に則ったもの。青枠が「商品・サービス国際分類表(ニース分類)」に掲載されている商品・役務です。

指定役務によっては取り消されるリスクも

指定役務の範囲の広さによっては、一部の指定役務を利用したい人から裁判を起こされるリスクを伴います。

上記の画像の緑枠は、赤枠と青枠すべてを包括した指定役務となります。広くカバーできる指定役務となりますが、その分実質利用されていないとみなされるかもしれません。

例えば「歯科医師のあっせん」を行う企業Aが「職業のあっせん」だけを指定役務としてサービス名「XYZ」を登録していたとします。

そこに現れた企業Bは、「人材募集」という指定役務で「XYZ」の商標権を取得したいのですが、Aが「人材募集」を含む「職業のあっせん」で商標を取っているので、現状だと出願しても拒絶されてしまいます。

ですからBは、Aは「人材募集」は行なっていないので「職業のあっせん」で「XYZ」という商標は実質利用していないと訴えを起こすことがありえます。

最終的な判断は裁判所に委ねられますが、仮に訴えが通った場合、企業Aの「職業のあっせん」での権利がなくなってしまいます。

このような事例は非常にレアケースですが、リスクは0ではありません。

企業Aは「職業のあっせん」「歯科医師のあっせん」の両方を指定役務として登録しておけば、仮に「職業のあっせん」が取り消されたとしても、メイン事業の「歯科医師のあっせん」は権利として守っておくことができます。

区分で悩んだら弁理士に任せよう!

商標の区分や指定商品・指定役務はかなり複雑です。

そのうえ、文字列だけで権利化するか(文字商標)ロゴ付きで出願するか(ロゴ商標)といった商標の種類も検討しなくてはいけません。

商標権を取得するときは様々な要素が絡まってくるので、自社ブランドをしっかり守るためにも、知財のスペシャリストである弁理士にお任せするのがおすすめです!

お問い合わせはこちらのフォームから簡単にできます。

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サービスの詳細が知りたい方は、解説記事をチェックしてくださいね。

区分一覧

第1類:化学品第10類:紙類第19類:建築材料第28類:遊戯用具第37類:建設
第2類:塗料第11類:照明装置第20類:家具第29類:動物性食品第38類:電気通信
第3類:化粧品第12類:乗り物第21類:家庭用品第30類:植物性食品第39類:物流・旅行
第4類:燃料第13類:火器第22類:繊維材料第31類:動植物第40類:加工業
第5類:薬剤第14類:貴金属第23類:糸第32類:飲料・ビール第41類:教育
第6類:卑金属第15類:楽器第24類:織物第33類:アルコール第42類:ソフトウェア
第7類:加工機械第16類:紙製品第25類:被服第34類:たばこ第43類:飲食・宿泊
第8類:工具第17類:材料第26類:裁縫用品第35類:広告業・卸第44類:医療
第9類:機械器具第18類:革製品第27類:床敷物第36類:金融第45類:サービス

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各区分 かんたん解説一覧

それぞれの区分は、どんなジャンルが該当するのか。具体的にはどんなサービスが分類されるのかを分かりやすく解説します。

区分該当サービス例該当しないサービス例
第1類:化学品工業用の接着剤、農業用の肥料、人工甘味料医療用の化学品、家庭用の接着剤
第2類:塗料印刷用のインク、サビ防止のグリス、絵の具クレヨンや色鉛筆、絵の具箱、絶縁塗料
第3類:化粧品歯磨き粉、香水、つけ爪、漂白剤、シャンプー医療用のシャンプー、化粧用ブラシ
第4類:燃料工業用の油、燃料、固形の潤滑剤化粧品のオイル・ワックス、アルコール
第5類:薬剤医療用の内服薬、医療機器以外の医療関係用品化粧品、せっけん、医療機器
第6類:卑金属卑金属(鉄など)で製造したワイヤー、脚立金や銀などの貴金属
第7類:加工機械加工装置、農業用の機械、エレベーター、掃除機ペンチなどの手動式の工具、乗り物に関する部品
第8類:工具ハンマー、フォーク、バリカン、アイロン電動の工具、医療用ピンセット
第9類:機械器具PC、スマートフォン、アプリ、電池、眼鏡Webブラウザで使用するアプリ(ウェブアプリケーション)
第10類:医療器具病院用の機械、おしゃぶり、松葉杖医療用の薬剤、ばんそうこう、車いす
第11類:照明・加熱装置照明器具、エアコン、冷蔵庫、電子レンジ業務用洗濯機、手術用の照明
第12類:乗り物鉄道車両、自動車、航空機、船舶、乗物用の部品幼児用の三輪車
第13類:火器銃、火薬、爆竹、花火、護身用スプレー競技用ピストル、おもちゃのピストル
第14類:貴金属宝石、ピアス、キーホルダー、腕時計ブローチ、髪飾り、スマートウォッチ
第15類:楽器楽器、調律機、譜面台楽器用エフェクター、楽譜
第16類:紙製品文房具、トイレットペーパー、段ボール、新聞洗濯用のり、電子書籍、印刷用の機械
第17類:プラスチック材料プラスチックフィルム、樹脂、絶縁材料消しゴム、医療用手袋、原料としてのプラスチック
第18類:革製品財布、キャリーケース、杖、ポーチ革靴、革製の手袋、革製のPCケース
第19類:建築材料セメント、木材、石材、建築用ガラス金属製の建築材料、建築用でないガラス製品
第20類:家具マットレス、椅子、うちわ、ベッドベッドリネン、毛布
第21類:家庭用品スポンジ、アイロン台、植木鉢刃物やフォーク・スプーン
第22類:繊維材料ロープ、羽毛、テント、結束用ゴムバンド馬毛、ゴム紐、革紐
第23類:糸刺繍糸、毛糸手術用の糸
第24類:織物まくらカバー、フェルト生地、カーテン、のぼりリネン製品を除く寝具、紙製のテーブルナプキン
第25類:被服洋服全般、和服、下着、帽子ベルト、ガーター、手術着、原料の綿
第26類:裁縫用品針、ボタン、テープ、髪飾り体に付けるアクセサリー、織物用の糸
第27類:床敷物絨毯、マット、壁紙、畳、人工芝織物性壁掛け、天然芝
第28類:遊戯用具おもちゃ、ゲーム用品、運動用具釣り用のえさ、スポーツ用衣服
第29類:動物性食品冷凍野菜、牛乳、鶏肉、卵、ジャム、ふりかけカルピスなどの乳性飲料、生きてる魚介類
第30類:植物性食品紅茶、コーヒー、お菓子、調味料、麺類、米人工甘味料、植物性の天然香料
第31類:動植物未加工の野菜・果物、生きている動物、穀物加工野菜、加工果実、お菓子
第32類:飲料・ビールビール、コーラ、ジンジャーエール、ジュース洋酒、果実酒
第33類:酒類ビール以外のアルコール飲料ビール、お茶
第34類:たばこ紙巻きたばこ、灰皿、ライター、マッチ電子タバコ用のバッテリー類
第35類:広告業・卸広告代理店、人材紹介サービス、小売店ITコンサル
第36類:金融金融、保険、不動産取引サービス個人の身元または行動に関する調査
第37類:建設建設工事、修理、整備、害虫駆除、清掃サービス加工サービス、PCソフトウェアの保守
第38類:電気通信テレビ放送、インターネット回線会社、電話会社テレビ番組の配給
第39類:物流・旅行鉄道会社、旅行会社、電気などのインフラ関係ホテルといった宿泊施設の予約サービス
第40類:加工業木材の加工、印刷、レンタルサービス、浄水処理各種修理
第41類:教育教育、セミナー、各種娯楽、スポーツ、文化活動広告、ダウンロードする電子書籍
第42類:ソフトウェアプログラミング、デザイナー業、気象予報スマホアプリ
第43類:飲食・宿泊宿泊サービス、飲食サービスカラオケなどの娯楽施設
第44類:医療医療、美容、介護サービス介護を伴わない老人ホーム
第45類:サービス冠婚葬祭、警備、ベビーシッター、家事代行ペットショップ、保育園

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